初等整数論への入門、連分数。問も豊富な一冊! これまで,多くの有名な数学者がそれぞれの立場から連分数を研究し,重要な役割を果たすことを明らかにしてきた.特に2次無理数とよばれる数の整数論を深く理解するには,連分数の研究がかかせない.
160 47 58MB
Japanese Pages 220 [218] Year 2022
Table of contents :
表紙
大学数学 スポットライト・シリーズ 刊行の辞
まえがき
目次
1 数の集合および基本的な概念
2 Euclidの互除法
3 有限連分数
4 無限連分数展開
5 無理数に作用する群
6 循環連分数
7 Fermat-Pellの方程式
8 2次体の整数と単数
9 類数
10 与えられた循環節をもつ2次無理数
11 連分数を使った素因数分解
12 Stern-Brocotの木
13 Diophantus 近似
14 マイナス連分数
15 一般の連分数展開
16 Gaussの超幾何関数と連分数
17 虚の2次無理数の分類
A 行列の基礎知識
参考文献
問の略解
1 2 3
4 5
6
7
8 9 10
12 14
15 16 17
A
数学者名および生没年一覧
記号索引
索引
著者紹介
奥付
•
大学数学スポットライト シリーズ 編集幹事 伊藤浩行 • 大矢雅則 • 眞田克典 • 立川篤 • 新妻弘 古谷賢朗 • 宮岡悦良 • 宮島静雄 • 矢部博
連分数 木田雅成著
近代科学社
©
•
大学数学スポットライト シリーズ❾ 編集幹事 伊藤浩行 古谷賢朗
新妻弘 眞田克典 • 立川篤 • 岡悦良 • 宮島静雄 • 矢部博
• 大矢雅則 • •
連分数 木田雅成著
近代科学社
大学数学スポットライト • シリーズ
刊行の辞
周知のように,数学は古代文明の発生とともに,現実の世界を数 量的に明確に捉えるために生まれたと考えられますが,人類の知的 好奇心は単なる実用を越えて数学を発展させて行きました. 有名な ユークリッドの 『原論』 に見られるとおり, 現実的必要性をはるか
に離れた幾何学や数論,あるいは無理量の理論がすでに紀元前 300
.
年頃には展開されていました
『原論』 から数えても, 現在までゆうに 2000 年以上の歳月を経 るあいだ,数学は内発的な力に加えて物理学など外部からの刺激を
も様々に取り入れて絶え間なく発展し, 無数の有用な成果を生み出
してきました. そして 21 世紀となった今日,数学と切り離せない 数学の活用を求める声も 数理科学と呼ばれる分野は大きく広がり,
高まっています. しかしながら,もともと数学を学ぶ上ではものご
とを明確に理解することが必要であり,本当に理解できたときの喜 びも大きいのですが,活用を求めるならばさらにしっかりと数学そ
のものを理解し,身につけなければなりません. とは言え,発展し た現代数学はその基礎もかなり膨大なものになっていて, その全体
をただ論理的順序に従って粛々と学んでいくことは初学者にとって
.
負担が大きいことです
そこで, このシリーズでは各巻で一つのテーマにスポットライト
深いところまでしっかり扱い,読み終わった読者が確実に, を当て, ひとまとまりの結果を理解できたという満足感を得られることを目
.
指します 本シリーズで扱われるテーマは数学系の学部レベルを基 本としますが,それらは通常の講義では数回で通過せざるを得ない
が重要で珠玉のような定理一つの場合もあれば, e - 3 論法のような, 広い分野の基礎となっている概念であったりしますまた,応用に
近年の数理科学における話題も幅 欠かせない数値解析や離散数学, 広く採り上げられます. 刊行の辞
i
本シリーズの外形的な特徴としては,新しい製本方式の採用によ り本文の余白が従来よりもかなり広くなっていることが挙げられま す. この余白を利用して,脚注よりも見やすい形で本文の補足を述
ベたり,読者が抱くと思われる疑問に答えるコラムなどを挿入して, 親しみやすくかつ理解しやすものになるよういろいろと工夫をして いますが,余った部分は読者にメモ襴として利用していただくこと
.
も想定しています
また,本シリーズの編集幹事は東京理科大学の教員から成り,学
内で活発に研究教育活動を展開しているベテランから若手までの幅 広く豊富な人材から執筆者を選定し,同一大学の利点を生かして緊 密な体制を取っています. 本シリーズは数学および関連分野の学部教育全体をカバーする教 科書群ではありませんが,読者が本シリーズを通じて深く理解する
喜びを知り,数学の多方面への広がりに目を向けるきつかけになる
.
ことを心から願っています
編集幹事一同
U
刊行の辞
>
まえがき
連分数とは
2+
6+ 2+
4+ や,あるいはそれが無限につづぐ
3
1
+ 7
+ 15
+ 292 十 一
のような数をいう. このような数の表記は Euclid の互除法か
ら自然に現れるので,非常に古くから知られていたに違いない. 実用的 ただ場所を取るだけの表現に思われるかもしれないが,
複雑な有理数を, には無理数や分母の大きレ、 簡単な有理数で近似
するという目的が大きな役割としてあった. 例えば連分数展開
からえられる円周率 7T の近似値 22/7 は中世以前にもすでに使
われていたようだ. やがて連分数は系統的に研究されるように
この目的に大きな貢献をした. その後,Euler, Legendre, なり, この Gauss などの多くの有名な数学者がそれぞれの立場から, 連分数を研究し, 無理数の有理数による近似ばかりではなぐ無 理数の分類,不定方程式の解法などに重要な役割を果たすこと まえがき
in
を明らかにしてきた. 特に 2 次無理数とよばれる数の整数論を
. 日本でも
深く理解するには, この連分数の研究が欠かせない
江戸時代に和算の世界に「零約術」とよばれる連分数と同等の
理論があったようだ. 本書の目的は,連分数の基礎的な理論を大学一年生程度の知
. 高校の
識, 特に行列の理論を既知として解説することである
数学では扱われない行列を多用するが,必要な行列の理論は巻 末の補遺にまとめてあるので,意欲のある高校生なら第 9 節ま
では予備知識がなくても読めるように書いたつもりである. こ それ以 の第 9 節までが,連分数の基礎的な理論の解説であり, 降は発展編として,様々な方向への発展,また派生する問題な
. 目次のあとに節ごとの依存関係を示 した表をつけたので,参考にしてほしい. どをとりあげた節となる
初等整数論への入門となると同時に, 連分数を通して, 群論な どの抽象代数学の活用が具体的な問題でもいかに有効であるか
を学んでほしいと考えた. 特に群の集合への作用は現代の数学 いろいろ実際的な問題 でも非常に重要な道具の 1つであるが,
. 連分数を通じて,群
に活用してはじめて身につく部分がある
の作用に慣れてほしい. 群の作用をはじめ必要な代数学の知識 はその都度説明をした. また各節には計算を中心とした問をつ
けた. 巻末には略解も用意したので, 内容の確認として取り組
んでいただきたい. ある論文の執筆に第 14 節のマイナス連分数を使ったのが私 の連分数との本格的な付き合いの始まりである. 高木 [10] や
Zagier [8] を参考に勉強をしたが,漸化式の変形に基づいた議 論は初等的である一方,見通しが悪い. 行列を活用すれば議論 の透明度が上がる. そのような形で, 大分大学でおこなった集 中講義がこの本の出発点になっている. 講義に熱心に参加して くれた学生諸氏に感謝する. 連分数の理論自体は整数論の広大な地平から見れば,決して 主役とはいえないが,よき脇役として,想像以上にいろいろな いろいろな方向に発展があることを感じていただ 応用があり,
ければ幸いである. 2021 年 9 月コロナ禍の東京にて著者しるす IV
まえがき
>
目 次
1 数の集合および基本的な概念 2
Euclid の互除法
3
有限連分数
13
4
無限連分数展開
25
5
無理数に作用する群
37
6
循環連分数
47
5
7 Fermat-Pell の方程式
63
8
2 次体の整数と単数
79
9
類数
95
10
与えられた循環節をもつ 2 次無理数
103
1 1 連分数を使った素因数分解
113
12
Stern-Brocot の木
121
13
Diophantus 近似
129
14
マイナス連分数
137
15
一般の連分数展開
151
16
Gauss の超幾何関数と連分数
161
17 虚の 2 次無理数の分類
173
目 次
A 行列の基礎知識
183
参考文献
189
問の略解
191
数学者名および生没年一覧
199
記号索引
200
索引
203
vi
目 次
本書の各節の関連は次のようになっている. 読むときの参考
にしていただきたい.
—— —―
1 Y -
2
A
【
3 一
> ■
〔
4
一
Y
-
5
-IY 6
IY
—— ―
7
—
回 回
Y
8 Y
-
9
-
^ "
【
+ W
113
MH
回回
ギリシャ文字 数学ではギリシャ文字が頻繁に使われるので,ここに読み方
. 読み方は日本語の自然科学の分野で一般的
の表を掲げておく
に使われるものをあげておいた. " 小 文 字 [ 大文字応するローマ字1 日本語の読み方
a
7
< 3
Co e,£
c
Ob
ABr EZH
a
b g
ガンマ
dthez i
デルタ
IKAMN lm―nx ©
’
k ■
【
I
】
onpET
-
9
中
x
^ c
アルファ ベータ
o p r s t y
phc pso
イプシロン,エブシロン ゼータ エータ,イータ テータ,ンータ イオタ カッパ ラムダ
ミユー ユ
クシー,グザイ
オミクロン パイ ロー シグマ タウ
ウブシロン,ユプシロン フイー,フアイ
カイ ブシー,プサイ
オメガ
数の集合および基本的な概念
この節ではこのあとに使われるさまざまな数の集合,および
数学の基本的な概念を導入する. いろいろな数の集合
数学は数と図形の研究に端を発し,現代までに様々な方向に
.
広がり深化をしてきた そして数学はその起源から数の概念と ともに成長してきた. まず,物を数えることから,自然数が生 まれる. その全体の集合を
N = (1, 2, 3, . . . }
. たし算,ひき算を拡張する考えから,必然的に 0 や負
と表す
の数を考える必要がでてくる. そうして整数全体の集合
Z = {0, ± 1, ± 2 , . . . } に数の舞台が広がる. この集合の中ではたし算,ひき算が自由
かけ算もできる. つまり 2 つの整数を にできるだけではなく,
. このようにたし算,その逆演算
かけ算しても再び整数になる
—
としてのひき算,それからかけ算が自由にできる集合を現代数
整数係数 学では環という. Z は有理整数環とよばれる. さて,
分数,すなわち有理数が必要になる. 有 の一次方程式を解くと, 理数全体を
Q
.
- {? |
a, f e e Z, 6
◦}
で表す この集合は,たし算,ひき算,かけ算が自由にできる
だけではなく,有理数を 0 でない有理数でわり算をしても結果 4 001
わり算についても閉じている集合である. は有理数になるから,
このような集合を体という. 体 Q を有理数体とよぶ. さらに整 数係数の 2 次方程式を解くと, ぶのような無理数が現れる. こ
の無理数がこの本の 1つの主役である.
.
無理数を含む実数全体の集合を R で表す この集合も体であ
. R を実数体とよぶ. 実数体を有理数体から構成するのはそ れほど簡単ではない. 実際,現代の解析学の基礎になる実数の
る
概念は 19 世紀の後半以降になって初めてその基礎が確立され
たといえる. この本では次の命題を実数のみたす性質として証明なしで認
.
めることにする
.
定理 1.1 (上に有界な単調増加数列の収束性) 実数列 (an)
は単調増加 〇〇 S ai
•••
~
0
S a„+ i
• F について,y =
/ Or)
と
ある なるとき,a; ㈠• y と書く. すべての yeF に対して, 写像 / は全 X があって y = f ( x ) となっているとき,
x
射(上への写像)であるという . また /(;r) = /(〆)である ときに ;r = ゼが成り立つならば, / は単射 (1対 1の写像)
.
であるという / が単射かつ全射であるとき ,/ は全単射で あるという.
•「A =^ B」は「A ならば B」と読む. さらに「A 0
逆に ¢1 6 を整数とし z =
とする. Xo = a , Xi = b とおいて互除法を行う. 商を ao,ai, ... とすると
(0
Xo =:Tido 十 X 2 X\
=
X 2 ai
^n — 2 ~ Xn
(0 < X 3
_ ittn_ 2 + Xn
^n— 1 一 Xk -1 = Xkak - l
+ X3
X2
(0
< Xi )
1 なら
[〇〇!〇1 • • • )
>
®n 1) ® n ] ~ l®0! 〇1) • • • >
—
^n — 1
)
_ 1, 1]
.
と連分数の長さを 1つのばすことができる 問 3.1
54 を連分数展開せよ. 37
逆方向の変換の初等的な方法は次の例で与えられる.
.
例 3.4 有限連分数が与えられたとき, 以下のように下から上 に向かつて計算していくと通常の有理数の表示をえることがで
きる. 015
=1
2+
+
2+ 3
2+
+
2+ 3
4
+5
=
1+
=
2+
68
21
+— 21 y
1+
3
=
157
1+
5
+— 21
68
225
157
157
68
68
21 次の連分数を通常の分数になおせ.
問 3.2
1,5] = [0;7,
⑴
⑻ 7
1, 2] = [0; 2,1,
+
2+ 1+
5
1+
,
.
2
定義 3.5 有限連分数 [〇〇;〇1 〇2 , . . . , an ] と に 対 し て, 途中で打ち切った連分数 [ao; ai,a2 , ... ,afc ] を fc 番目の近似分 数という.
.
例 3.6
.
める
17
44
[0; 2]
, ,,,
= [0; 2 1 1 2 3] = 0.38636363… の近似分数を求
= - = 0.5
〇 2,1] = [;
及 2+
= 0.3333…
T
[〇;2,1,1] =
2
2+
2+
1+ T 016
3
有限連分数
A 2
= 0.4
1, 2] = [0; 2,1,
5
2+ —
2+
+5
3
^
1+
2
0.384615••
13
3
波線をひいた部分が近似分数である. 小数で与えた近似値を
.
みると, 真の値を上下に挟みながら近似していく様子がわかる この振る舞いは次節で一般的に証明される.
ただ, この計算方法だと直前の結果が使えなくて, 計算がど
んどん大変になっていく. 近似分数を実際に計算するのには次
.
の命題が役に立つ
.
命題 3.7 a0 , ai, ... , an G R とし ai, • • . , an > 0 とする. 数
列 (Pn ) , ( qn ) を次のように帰納的に定義する. fc
P0 = 〇〇 ,
Pi
〇0〇1
Qo
Ql —
Qi
>
-
+ 1,
>
2 として
Pk — ClkPk -l + Pk -2
- + Qk - 2 -
Qk = O^ kQk 1
?
このとき,
_ [a o;a i , a2 , . . . , flfc ] = Pk
dkPk -1 + Pk - 2
(3.1)
が成り立つ. ただし 2 番目の等式は fc > 2 のとき成立する.
.
証明 fc に関する帰納法で証明する. fe = 0 または 1のとき,
[a0] = a0
CIO
,
Po — [^o; a i| = a o H r
(
lo
-
Pi
ai
qi
.
1
. また fc = 2 のとき
より成立する
[a0; ai, a2] = a0 +
[ai; (x2]
cio +
d2
aitt2
+1
a2 Pi + Po
+ 9〇
.
が成り立つ fe と 3 としてたより小さいときに成立すると仮定
して,fc のときに成り立つことを示す.
[a0; ai, a2, ... , afc _ i, afe] = a o;a i , a2 , . . . , a _ i + — ^ ak
4 017
ttfc -1
o^ k - l 0> k
+— ak +— dk
^^
Pk - 2 + Pk - 3 Qk- 2
帰納法の仮定)
+ -3
(^k - lPk - 2 + Pk - s ) + Pk - 2
^ k ( ^ k- lQk- 2 + Qks ) + Qk- 2 akPk-1 + Pk- 2 dkqk - i
+ Qk- 2
Pk Qk
によりたのときにも成立する.
□
この命題を次のように行列を使って書くと理論上も計算上も 便利である. 本書ではこの表現をもつばら使うのでよく理解し
てほしい.
.
命題 3.8 数列 ( pk ) , ( qk ) を命題 3.7 で定義された近似分数の
分子,分母を与える数列とする.
P -1
0
Q- 1
と定義すれば,すべてのた仝〇に対して,
Pk
Pk-1
Qk
Qk -1
( 1〇
aた
ai
0
0
(3.2)
0
が成り立つ7) .
.
証明 fe
7) この意味から最初の近 似分数は
命題 3.7 の漸化式は 2 なら,
E-i q- i
Pk
Pk-1
Qk
Qk-1
Pk-1
Pk- 2
qk - i
qk - 2 ]
■
CLk
.
と考えることもできる
0
.
と表される 以下, 帰納的に
018
Pk
Pk-1
Pk-2
Pk - S
Qk
qk - i
Qk- 2
9fc-3
3
有限連分数
O^ k-1
」
Pi
PO
_Qi
Qo
Ik
0
0 0> k
CL2
\ [1
1
(
0
0
〇
+1
CLQCLI
CL2
CLo
1
0>k
0
ai
0
さらに
+1
dodi
do
ai
do
0
di
0
> 1 で成り立つ. p- i, ¢-1 の定義から
であるから (3.2) はた
fc = 0 のときも成立する.
□
, 叫] は …,
.
系 3.9 fc 番目の近似分数 [ao; ai, (X2
。
a
ai
0
,
0
0
,
の (11) 成分と(2 1) 成分の比に等しい.
.(3.2) から
証明
CLQ
ak
ai
0
0
,
0
Pk
Pk - 1
Qk
Qk - i
,
よって (11) 成分と(2 1) 成分の比は
[ao; ai, a2, . . . , afc ]
Pk Qk
.
□
となり主張が成り立つ
(3.2) を使った近似分数の計算は次のようになる. 77 1, .有限連分数巧 7] = 3.3478260869.… の近 = [3; 2,
例 3.10
.
似分数を計算する
Po
Pi
1 % ¢
両辺の右から
J
0
3
21
7 3
10
10
21
をかけて,
P2
Pi
7 3
10
7
¢2
Qi
21 10
3
2 4 019
7'
さらに
1 を右からかけると 0
P3
P2
10
7
7 1
7 7 1 0
Q3
Q2
3
2
1 0
23
3
したがって, PQ
,
3
3
伽
Pi
7 2
3.5
P2
10
Q2
3
3.333…
77 23
P3 Q3
. 例 3.6 の計算と違って,煩雑な分数の計算がないこと,
となる
直前の計算結果が使えることがこの方法の利点である. 156
問 3.3
1,5,9] の近似分数を求めよ. [1; 1,
101 8)
問 3.4
n
> 1に 対 し て
8)
0
1
Xl
0 0
x2
/ (xi, .. . , xn) = det
0
-1
.. .
行列式の余因子展開を 使うので, 知らない人は とばしてもよい
.
0 0
X3
-1
0
0
1
怎n
とおくとき ,
f (ひ〇,CL\ , . .. , Q-n)
Pn
?
Qn
― f 1^1 ,
j
,- )
• • • 〇n
を示せ.
式(3.2) の両辺の行列式をとると次の命題がえられる.
.
命題 3.11
PkQk — l
_
1 Pk — lQk = (-1产+ .
( 3.3)
Pk . 有限連分数卜; , ..., ] の近似分数ごは既約分 Qk
系 3.12
句
知
数である.
.
証明 d = ( pk , qk ) とすると,(3.3) から,d | (-l) fc+1•し た
_
がつて d = 1 020
3
有限連分数
□
.
系 3.13 有限連分数の近似分数の分母を与える数列(如)は単
調 増 加 列 で 伽 が 成 り 立 つ.
.
.
証明 n に関する帰納法で証明する 9〇 = l, gi = ai 1 よ り 2 と し て n _ l まで成り立つと rx = 0, l の と き 成 り 立 つ.
仮定すると, anQn — l
Qn
Qn — 2 — Qn — 1
+ Qn— 2 ^ { n
_ 1) +
と 71
となり n のとき主張が成り立つ. またこのとき恥≥ qn-i
+
g
口
„_ 2 > ¢ 単調増加であることもわかる. „ 4 であるから,
また (3.3) の両辺を qkqk - i でわることにより次の系をえる.
.
系 3.14
Pk
Pk - 1
( 一1产-
Qk
Qk - l
qkQk - i
系 3.13 と系 3.14 を合わせると,fc が大きくなるとき,隣り
.
合った近似分数の差の絶対値が 0 に近づくことがわかる
.
系 3.15
さ〉 せ > を >さ> •• • > む 〉 Qi
Qb
93
.
Q4
2 ¢
Qo
証明 命題 3.7 より
Pk
Pk - 2
Qk
Qk - 2
^
PkQk - 2
~
Pk - 2 Qk
QkQk - 2 —
{^kPk - 1 + Pk - 2 )qk - 2
- Pk - 2 ( cikQk - l
+ Qk - 2 )
QkQk - 2
=
Clk ( Pk - lQk - 2
-
Pk - 2Qk - l
Qkqk - 2
a〆一1) k QkQk - 2
奇数なら 最後は命題 3.11 を使った. fc が偶数なら右辺は正,
右辺は負なので,偶数部分列が増加し,奇数部分列が減少する ことがわかる. また系 3.14 から
P2k
P 2k - 1
Q2 k
Q2 k - 1
< 0,
^ _座
P h±l Q2 k + 1
Q2 k
>
o. 4 021
以上の考察をあわせると, 任意の Z,fc と 1に対して,
P2fc+1 、 P2fc+2£+l . P2 k+2i . P2 k ン > >
+
Q2 k -\- 2i+ l
ぬん 1
l2 k+2i
(
Q2 k
が成り立つ.
□
.
; 定義 3.16 実数 a; に対してレ」で〇 以下の最大の整数を表す.
, -
関数;E 4 !_*」を床関数とよぶ9) . 例えば [2.1J = 2 [-1 5J =
— 2 である.
.
n= > 1をみたしているならば,
i で ak =
h
L*J は高校の教科書で
[ ] と書かれるガウス記号
*
定理 3.17 2 つの有限連分数が [a0; ai , . .. , an ] = [6〇;bi , ... , be ]
かつ
9)
.
と同じ値をもつ しかし 記法 は他の記号と重 大学数 なりやすいので,
が学では避けられることも
k = 0 , l , . . . , n について成り立つ.
.
多い
したがって,有理数と有限正則連分数で最後の項が 1より大
きいものは 1対 1に対応する.
.
証明 一般性を失うことなく i > n と仮定してよい.
,
… %]」がすべての A: = 0, . .. ,n -l について成り立つことを示そう. た = n -lならば まず
an
> 1 ならば afc =
[®n—1!®n] =
.
+
で flyj 〉 1たから CLn — i = L[On —1!®n] J fc < ri — 2 として afc+i = [[flfc+i;• • an]J が
1
となり成立する
■
)
成立すると仮定する. このとき
[Ofc! Ofc+l
)
■
, an] = + [ Ofe+li ® fc+2
••
• • • > ®ra
]
.
が成り立つ 一方で,仮定より,
[afc+l! ak+2 • • • an\ j
となる 10)
. よって
^ L[afc+ ! ak+ .. , ]J = afc+ • ®n
2
l
l
>1
\ < afc + 1
flfc < [dfc;flfc+l
Cbn
•
これは ak =
L[afe > afe+
lj • • •
j
an]J
を示す.
定理の主張の証明に移る. 2 つの有限連分数の共通の値を a とすると,a0, &0 はともに 022
3
有限連分数
= n l, a„ = 1 のときはこの式は成り立 たない
—
10)
ct
の整数部になるので, a0 = 6〇.
.
〇〇
+ [a i ;. . . , an] = bo + [&i; , • •心] •
;
[61;. . . , bi\ . この整数 分を比較して, n — 1 について成り • • •, ai = 61. 以下同様に a{ = bi が i = 1,
これから [a i . . . , an ] =
立つ. 仮定から
an
a0 0
0
bo
=
be
1
0
1
0
i > n とすると,
an 0
=
bn 1
be
1
0
0
右辺の行列の積の(2, 2) 成分は,2 個以上 系 3.13 の議論から,
. よって,n = i で
の行列の積であれば 0 にならないので矛盾 O^n =
bn となる.
□
4 023
無限連分数展開
前節で,有理数と有限連分数が本質的に 1対 1に対応するこ
. これだけだと,連分数は有理数の煩雑な表現にすぎ
とをみた
. しかし,この節から考える無限に続く連分数,無限連分 数を考えることにより連分数の世界は大きく広がる. ない
無限連分数を考えるために対応する数列を定義することから 始める. 初項 a0 が 整 数,
1な ら ば は 自 然 数 と な る 数 列
の集合をグで表す. ダ=
{ (on )
^Lo \
a0
Z,
N ( n > 1)}.
an
夕に属する数列と連分数を対応させるのが次の定理である.
.
..
定理 4.1 (a0, ai, a2, . )
^
. 有限連分数のなす数
とする
, ,... , an] (n = 0,1,...) は n —> 〇〇のとき,ある
列 [ao; 〇1 〇2
無理数に収束する
.
.近似分数をヒ =[ In
証明
•
...,] とすると,系 3.15 から ,
恥;れ
(
^
(
Pi 、 P3 、 P5 P4 ノ — ノ — ノ •• • > — — 、
\
ミ’ = UOL + V >
—
U
+V.
この不等式から, = detA であったから,
070 V 7
Fermat-Pell の方程式
> 0.
> t; > 0, < 0 =^ u > v > 0
det A =11> ミ’ > 0 det A = —1=> —1
. さて u > v > 0 なら,補題 5.11 から >1 は S /M の 連分数展開の行列に一致する.
がわかる
Co
A
Cfc 0
0
これから
a a は簡約だから
[co;c i , c2 , . . . , Cfe , a] .
co , . . . , ck は a の連分数展開の循環節にならな
くてはならない.
あとは (detyl, n) = (l, w) と(detA,t;) = ( —1, 0) の場合が
_
残った.(det A, it) = (1, D) のとき , detA = l から u = v
.
でなくてはならない このとき s - f = det 4 = l. すなわち
s - 11
s s—
A
0
0
だから
a = [s - l ; l, a]
.(detA,w)
となるから命題が成り立つ
,
= ( —1 0) のときは,
tit = 1でなくてはならない. u > 0 だったから亡 る
1 とな
. すなわち A
s 1 0
よって
a = [s;a]
□
この場合も成り立つ. となり,
.
例 7.7 x2 - 40y2 = ±4 の基本解を求めてみよう . 簡約 2 次
無理数として
a
1 + A/IO 3
[W]
丑2 (40) 4 071
を使うことにすると ¢= 3 である.
P2
Pi
Q2
Ql
21 1 0
0
0
4
3
3
2
によりぬ = 3,仍 = 2 をえる.(7.5) から e = q2 a + q\
3
+
/1〇 =
\
6+
-^40
2
したがって : c = 6, y = 1. 検算すると, 62 - 40 •I2
り re, y は c — 40 : 2
y2
=
.4
とな
— 4 の解である.
x2 - 37 y2 = ±4 の解を 1 つ求めよ .
問 7.3
Fermat-Pell の方程式の解全体の集合の構造は次の定理で与 えられる. 定理 7.8 . Fermat-Pell の方程式 (7.2) の基本解を(a;, y) とし, X
+ yVb 2
.
とする このとき(7.2) の任意の解は
±s n = ± xn + 2
ynVD
( n Z)
か ら 土 と し て 与 え ら れ る.
.
,
,
証明 定理 7.6 から (7.2) の解(ミ ?7) で $ > 0 り > 0 の も の は, y \/ ) / 2 から(z ,y ) と n を自然数として,e71 =
してえられる.
+ „
,
^
„ „
,
これから, 解ば り)で€< 〇 り < 0 のみたすものに対して,
en
2
.
en
をみたす自然数 n が存在する このとき(f + r? \AD) / 2 は -
からえられる.
次にが C > 0, »7 < 〇をみたすとすると,
en C 072
7
Fermat-Pell の方程式
-
2
をみたす自然数 n が' #在する.
ミ+
ip/ D
^
- DV 2 = (- l) e 4 であるなら,
( - l )ee~n.
2
( C ,V ) が土ど からえられることを示す. < 0, r/ > 0 のときも,同様にして ±e n からえられること
これは
^
力5示される
□
.
—
. 写像
.
定義 7.9 G , H を群とする (
p:G
が,任意の a;, y e G に対して
丑
^( xy ) = p( x )
この式で左辺は G の
積,右辺は好の積であ
ることに注意せよ.
G さ孖と表す.
.
群として同じ構造をもつ 同型である 2 つの群は,
集合 M - {0} に通常のかけ算で積をいれた群を R x とする. 単位元は 1で,a
e Rx
の逆元は a —1
Rx
である
.
一方,定理 7.8 の e を使って E = { ±en | n e Z} これから(7.2) の解がすべてえられるのであるが, こ とおくと, れは R x の部分群である. 実際,1 = パ€五で, ±
逆元は T £
~n
en
であるから部分群である.
一方 Fermat-Pell の方程式の; r 2 — Dy 2 = ±4 の解全体を 定理 7.8 から,写像 P { D ) とおくと,
^
P( D ),
±en
^
±( xn , yn )
(7.7)
は全射である. 単射であることも簡単に確かめられる.
.
定理 7.10 (7.6) によって定義される写像屯と ( 7.7 ) の $ の 073
合成写像
^
:
—> Stab(a)
E
.
r
は群の同型写像である したがって, 任意の aei2( >) に対し
Z} に同型である.
て,Stab(a) は群五 ={土en | n
.
証明 a は
CLX ^
+ bX + c
ci >
,,,
0 (〇 6 c) = 1
の根であるとする. 定理 7.8 と同様に五の元 ±
sn に対して,
±en = 士:Xn + VnVD 2
0¢ とおく. このとき写像 ¢ : 五一)• Stab(a) は
-
土
^
土
:= 土
Xn ~ bpn 2
- cyn
ayn
~
2
0¢ により定義されている. ¢ が同型写像であることを示そう.
準同型写像になること 全単射であることはすでに示したので,
.
をいえばよい
Z とする. 補注 7.5 から, (屯〇 $)(en) =
m, n
sn が成り立つ29) .
OL
An
ならば,
a
との関係は同様に
29)
この式は五の元が加 法の群 Za Z に作用し ていて, A がその表現行 列になっていることを示 している
+
e
1
a
A
a
.
これから,
,
6 :
が成り立つ30) m)
=
074 >
7
(±
a
emAn
a
(\
1
Fermat-Pell の方程式
この式の最左辺は
と等しいの
. これから(屯 。$)(土ど ) = ± An , (屯 。$) なら
30)
Am An が成り立つこと
.
がわかる(問 7.1)
(
^
〇
$)((±£n)(±£m))
= (土人)(土4)
en)) ((屯
= ((屯 0 $)(±
これは
0
#)(±£m))
0¢ ¢ が準同型写像であることを示す.
.
□
.
補注 7.11 Fermat-Pell の方程式の右辺の符号について考え
よう.
— Dy2 — 4 x2 — Dy2 = — 4
X
2
(7.8) (7.9)
.
とする 定理 7.6 の証明から, (z,y) が Fermat-Pell の方程式 (7.2) の右辺の符号は (7.2) の基本解であるとき, -l Pt - 2 det Pt
qt - i
qt - 2
( ―1广
-
2
に等しい. したがつて周期 t が偶数なら, 右辺が負の方程式 (7.9)
.
に解はない 一方,(7.9) に解があれば,その基本解から e を
作るとき ,e2 は右辺が正の方程式 (7.8) の解になる. したがつ て, ( 7.8 ) には常に解が存在する.
(7.9) が解をもつための条件を 1つ与えておく.
.
命題 7.12 p を奇素数とする. このとき
x2 — py — — 4 11
(7.10)
が解をもつための必要十分条件は ?) 三 1 (mod 4) となることで
ある.
.
,2
証明 rc2
a;2
なら
+
y2
2 x\ y = 2
ゴ
+
ゾ2 三
4 が解をもつとする . p E 3 (mod 4)
(mod 4). よ っ て は 偶 数 に な る . -1. したがって 2 y’ ヒ表すと, - py /2 E
0
xa
,
3 (mod 4) となるが, ゴ2 y /2 は法 4 で 1か 0 だか
ら, これは不可能である. したがって, pE 1 (mod 4) でなく てはならない.
.
逆に〇 = 1 (mod 4) とする
a;2
— py
2
4
(7.11) 075
の解で x, y
> 0 で, かつ y が最小となるものを ( x , y ) とする .
(7.11) か ら x 2 _ y 2 三 0 (mod 4). これから x = y (mod 2) で ある . x が偶数のとき ,y も偶数で,a; = 2ゴ,y = 2〆と書くと , = 1•ゴが偶数なら,法 4 で考えると ,?/2 E 3 (mod 4) となり矛盾. したがってゴは奇数で, このとき〆は偶数でな くてはならない. ( ゼー 1)(ゼ + 1) = p〆2 と変形すると ,左辺 , ゴ 1) = 2. のゴー 1, ゴ + 1 はともに偶数なので,gcd ( x 一 1, + このとき ,p がどちらの因子をわるかによって ,次の 2 つの場 合が考えられる . x1 — 1 = 2pu2
xf — 1 = 2u2
x7 + 1 = 2v 2
x
’ + 1= 2pv
2
ここで〆 = 2m; である . 最初の場合は , w2 — pw2 = 1 で U < y' だから ( x , y ) の選び方に反する . よって後者が成り立 ち,u2 - pu2 = -1, よって(2w, 2v) が( 7.10) の解になる . a: が奇数のとき ,( x - 2 )( x
+ 2 ) = py2
と変形すると ,左辺の
x - 2 , x+ 2 はともに奇数なので, 4 の約数である gcd(x - 2, x+2)
は 1 にならなくてはいけない. よって ,p がどちらの因子をわ
るかによって , 次の 2 つの場合が考えられる .
x
— 2 = pu2
x
— 2 = v?
+ 2 = v2 こ こ で y = uv で あ る. 最初の場合に ?; c < 0 にな = 1 なら ,; X
り矛盾. よって v > 1, すなわち
《
< y. したがって最初の場合
= 4 が成立し ,(o;, y) のとりかたに反する • した がつて 2 番目の場合が成り立ち u2 - pv 2 = -4 となり ( 7.10) の解が見つかる . □ は
V2
- 抑2
一般の D についての必要条件も与えておこう .
.
命題 7.13 判別式 I) が p
3 (mod 4) をみたす素因数をも てば,Fermat-Pell の方程式 (7.9) は解をもたない. 三
まず次の命題を証明する . 076
7 Fermat-Pell の方程式
.
命題 7.14 ( Fermat の小定理; ) )を奇素数とし,a を p と互
. このとき
いに素な整数とする
ap
_1
=1
(mod p )
.
が成り立つ
.
.
証明 集合 S = { a , 2a, .. . , ( p — l )a} を考える これらを p で
わったあまりはすべて異なる.
丰 i として,ia 三 ja (mod p) とすると,(i — j)a は p の倍数であるが,a と p は互 いに素なので,i - j•が p の倍数である. よって ia とは集 実際,\
'
合 5 の元としては等しい. したがって, 5 の元を p でわったあ
... ,p — 1} に一致する. これから
まりは { l, 2,
a • 2a • • • (p — l )a = 1• 2 -
■ ■
(p — 1) (m o d p ).
両辺をこれで 両辺にでてくる ( p - 1)! は p と互いに素なので,
ap_ 1 = 1 (modp) をえる わって,
□
.
.
命題 7.13 の証明 (7.9) が解 fx, y) をもったとする.
x2 — Dy2
—
—4
.
.
が成り立つ p をのの奇数の素因数とする p | a; なら p | 4 と
なり矛盾が生じる. したがって p と;r は互いに素. この式を法
p で考えると, p | D だから X
両辺を
^
2
2
= —4
(mod p ) .
乗すると,
arp
_1
= (-l)
_
£
i p 1
^ 2-
fmodp).
_
Fermat の小定理から x p 1 = 2P 1 = 1 (modp) だから ( — l) 2 1 三 1 (mod p ) が わ か る . 一1 笋 1 (mod p) だから ( p - 1) / 2 は偶数,すなわち p = 1 (mod 4) が成り立たなくて
^
.
はならない
□
0) の根
であるとすると ,
z [ f c j ] に含まれることが
a
-
b±
y
/ D{ a)
2a
Q( y / m ) であるから,ある整数 /
Z を使って D(a) = m f 2 と表される . 補題 6.3 から 1)(0!) 0 または 1 (mod 4) である . まず Z)(a) 三 1 (mod 4) とする . / は奇数になるので /2 三 1 ( mod 4). これから m = l (m o d 4) であるから DK = m. し たがって D( a ) = f 2 DK が成り立っ. 一方,D ( a ) = 0 (mod 4) なら,m は平方因子を持たないので 2 |/ でなくてはならない. したがって £> (〇〇 = 4m(/ / 2) 2 •こ こで DK = m または 4m であるから ,それにしたがって,//2 または / をあらたに / とおくことにより命題が成り立つ. 口
a
=
^), aeX なら
命題 8.8 から, X = Q( y
^
Q( V ) = Q(
VDK ) = Q( v^(«))
が成り立つのがわかる .
2 次無理数の判別式となる整数 D のうち,ある 2 次体の判別 式になるものを基本判別式とよぶ. 命題 8.8 により 2 次無理数 の判別式は基本判別式に平方数をかけたものになる . 082
8
a e めで D(a) = PDK で あ る と す る. こ の と き ,a は 6 K の 部 分 環 技K,f = 31)
2 次体の整数と単数
不される . 枝K , f を 沒K の導手 / の整環とよぶ.
. & の 0 でない元 a が乗法の逆元をもつとき ,すな
定義 8.9
わち
aP = 1 をみたす /3
^
う.
e ^K が存在するとき ,OL を eK の単数であるとい
r の単数の全体を
として群をなす.
^
•
は K のかけ算を積
で 表 す.
泛立を K の単数群という .
.
命題 8.10 整数 a G
& が単数であるための必要十分条件は
JVct が +1 または一1 のいずれかに一致することである .
. OL ^ 6K
なら ,その共役〇/ も夕尺の元であることに注 意する . a を単数とし ,その逆元を /3 とすると ,a/5 = l . 両辺
証明
のノルムをとると ,問 8.1 により N a N /3 二 ± 1. N a , N /3 は整 数だから iVa = ±l である . ( 逆に JVa = ac/ = ±1 なら,c/ または - d 甘 X の逆元にな
□
る.
. K を 2 次体とする .
定理 8.11
DK > 0 とする . Fermat-Pell
の方程式
x2 - DKy2 の基本解
( x , y ) を使って ,
= {土
土4
(8.2)
( x + yy/ D ) / 2 とするとき ,
^
|n G Z}.
この s を 2 次体 X の基本単数とよぶ. 証明. 問 8.1 から
N ( ±en ) = N ( ± l ) N ( s )n 命題 8.10 から
逆に a + & w
±en
e
±4 = 4iV(a+6 w)
n x2 - DKy2\ 4
(士If .
. が単数であるとすると ,命題 8.10 から
(2a) 2 — b2 DK
m = 2, 3 ( mod 4) のとき
(2a + 6)2 — b2 DK
m= l
(mod 4) のとき
いずれの場合も単数が(8.2) の解からえられることがわかる. 定 083
理 7.8 から, (8.2) の解は整数 n を使って ±en の形であるから,
□
.
定理の主張が成り立つ
命題 8.10 の証明から, Fermat-Pell の方程式は 2 次体の整数 x+ yy/ D 2
が単数になるための条件を与えている方程式であるこ
とがわかる. そして, 右辺が一4 の
Fermat-Pell の方程式が解
をもつことと,基本解からえられる基本単数のノルムが一1 に
.
等しいことが同値である
前節でえられた定理 7.10 を言い換えておぐ
.
系 8.12 D( a ) =
DK
をみたす 2 次体 K の整数 a に対して,
Stab⑷ さ作 が成り立つ32) .
32)
一般には整環 OK ,S の単数群と同型になる
.
.
補注 8.13 この節の命題 8.10 までは, m の正負に関して,条
第 7 節の結果 件をつけてこなかったが,定理 8.11 の後半では,
.
を使うので, m > 0 としなくてはならない
m > 0 のとき, mK = _ 3 のとき
{ ±1}
DK
作
=
{±l, ± x/ T}
=
_4 のとき
.
となる これらはそれぞれ 1の平方根, 6 乗根,および 4 乗根
の全体のなす群になっている.
.
.
>尺 例 8.14 K = ai )
(8.3)
[a0; ai,..., at _ i , 2a0 - i], (ai , ... , at _ i ) = (ot _ x,... , ai ) (8.4)
.
次の補題は計算によって証明できる
.
補題 8.16 A
-
亨
— cy
ay
x+by
とする.
⑴ 6 = 0 なら,行列 085
s
t
U
V
A
t
V
s u
は対称行列である .
(ii) 行列 0
t
u v
t v
A
u
0
は対称行列である . 補題 8.16 を証明せよ .
問 8.3
命題 8.15 の証明• a =
[ y / rri\ + y / m を考える • c/ = [ y / rri\
# が一1 と 0 の間にあるので a 2 (4m) \ / m \ とおくと , L^J = 2«〇. したが つて
である .
ao
-
'
y
。
ao + \fm = [2a ,ai,… ,at - i\
a
の形に書ける . 両辺から a0 をひくと ,
Z5
\ rZr
= [do j d i , • • • , at
—
ij
2doj
Qt i ] 2(Zo, 〇\ , , , •. • , — = N; ai, .. • ,a*-i ao + y / rri] .
d\ , • . • ¢1¢ — i
=
-
/
(8.5)
(8.5) を (1〇
+ y/ TTl
0
T*
を使って,行列で書きなおすと ,
yfm =
。
a
み一1
ai
0
0
ClQ
0
0
括弧の中の行列の積を S とおく . 定理 7.4 を a = 1, & = 0, c
—m, I) = 4m
として使うと , do
0 086
8
B
do
0
2 次体の整数と単数
x/ 2
my
V
x/ 2
.
を み た す が 存 在 す る こ と が わ か る こ れ か ら,
do
B
0
0
- a0
x/2
my
1 do
y
x/ 2
0 1
x/ 2
my
y
x/2
- a0 0
1
. したがって B はその
補題 8.16 ⑴ から 5 は対称行列である
転置行列と等しいから,
o^ t - i
h- i
ai
(
0
0
ai
0
0
.
これから (ai,... , at _ i ) = (at _ i , ... , ai ) がわかる
このことは次のように Galois の定理 (命題 6.20) を使って も示すことができる.
( 〇 1
— y/
…, ai , 2aoj . 「和一1,
TTl
一方 -
a0 = [0; ai,... ,at _ i, 2a0]
2〇〇] L^i J •" 5 叫— 1, >
なので
a - i , 2ao] . [ai ,…, ^
a0 — y/ m _ _ • • . , at i ) = (at i ,
,
以上から(れ
次に
.
が再び導かれた
+ / m + y/ rh — 1 2 2
1
y
. /3 > 1で
を考える
y
/ rri — 1 2
より,— 1 < グ
0 で,し か も 整 数 だ か ら
となる. 6 が最小の n+
,
(12.1) ここで u , v
> 1.
, n に等しいとき,
. , が可約ならば,f と备 の間に分母が n+ n
だから a = m + m でなくてはならない
(迅)もし
^
より小さい有理数があることになり ⑻ に矛盾する. 122
12
よって
-
Stern Brocot の木
(iv) (ii) により,新しく出てくる有理数は必ず上の段の有理 数の中間に入るので,順序は保存され, さらに同じものが出て くることはない.
(V) 既約分数 f がある時点まで出てこないで,その時点まで に登場した 2 つの分数
$
5 = Li?
a
>
f ( S ) ^ S = LR
a < f (S) ^ a < f {S)
3
3
(S ,/卜 I
1 3 3
3
5
4
s = LR3 L2
^ s = LR
2 , 勝互
」
•
a < f ( S ) =^ 5 = LRSL
L3
ここの := は定義で はなく代入を表す. 例え ば, S ••= SR なら, H の S の右側に丑をかけ たものを新しい S とする という意味である.
, 網= 豆 2
, a > f { S ) => S = LB:
45 )
4
3
5
4
7 9 10
13
3
f (S ) =
5
3
4
15
n s ) = -97
,
4
4
II
10 13 13
5
f ( s) = 17
よって
13 17
f ( LRsL3 )
がえられる. 問 12.2
9
-
1.28571 ...に対応する表現を求めよ . またその
行列を R ヒ L の積に書け.
125
— 般 の L ヒ R の 語 5 は ao, an > 0,ai,..., an_ i > 1 を み た す 自 然 数 oo, ai,. .., an を 使 っ て S = RaoLaiRa2 の 形 に 書 け る . a0
- - - Ran
~1
(12.2 )
Lan
= 0 は L で 始 ま る 場 合,
0 は只で終
わ る 場 合 に 対 応 す る . こ の と き 語 5 と 有 理 数 /(5) の 連 分 数 展
開 の 間 に 次 の 関 係 が 成 り 立 つ.
.
命 題 1 2 . 4 語 5 が (1 2 . 2) で 与 え ら れ て い る と き
。 ,,
f (沒)= [a ;
〇» 2
••
,
. ひれ —1, 071
+ 1].
証 明.
0
10 と す る と ,非 負 整 数 a に 対 し て ,
10 a
La Ra =
01 10
10
a
01
a
10
10
a 0
a
0
a
J
0
J
で あ る . J2 = 五 に 注 意 す る と ,
S = RaoLaiRa2 - Ran-1 L a^ CLo
0
JJ
an- i
ai
0
0
0
0
〜
an + 1
1
一1
0
an
ai
CLO
JJ
0
0
一 方,(5 . 2) 式 よ り ,
a b oo c d
a c
と 定 義 さ れ て い た の で,
[ao ; a i , . . . , an + 1] = ao 126
12 Stern-Brocot の 木
0
“n —
l
1 0
0
oo
JJ
an 0
-—
1 0
Qn 1
CLO
0
0
s
oo = SI
00
0
0
= f ( S ).
□ 有限連分数は有限の i と i? の語に対応するこ この命題から, とがわかるので, 無限連分数を無限に続く L と丑の語と対応さ
せることができる. 例えば,
,,, , ,
^
9 = [4; 2 1 3 1 2 8] = f ( R4 L2 RL3 RL2 R s ).
いささか唐突であるが,連分数の一番の弱点はなんであろう
体の持っていた和と積 か. それは連分数で表すことによって,
の構造がわからなくなってしまうことである. 例えば
2 y /7 +
-
2 - V7
2 + 5V7 3
と計算するのはたやすいが,
,,, + 2 - [2;1, 1, 1, 4]
2[2;1 1 1 4]
4,13, 8,1, 2,1, [-1;1, 81
. 簡単な場合を考えてみよう. a の連分数展開がわかっている
を直接計算することは難しい
とき, 一a の連分数展開を知りたいとする . A ると
—a
=
0
とす
f ( RaoLaiRa^ ...) なら
Aa であるから,a ARaoLaiRa2 .. . =
RboLblRb2 . ..
の形に書き換える規則を作ればよい. 命題 12.4 の証明のように
J
0 0
ら計算すると, とおき,丑 7 = J L a に注意しなが'
^
AL = R^ JR ,
AR = RT ^ A 127
がわかるので,
ARaoLaiRa2 . . . = R~ aoALaiR^ . . . = R- ao - 1 JRLai ~ 1 Ra 2 . . .
= ^-a0-iL^a i -iLa2 したがって
—ex = [
― 〇〇
— 1; l, ai — l,a2, ...]
. ただし,ai - l が 0 になったら,
となる
a
一
0 0
1 0
b 1 0
a
b 1 0
を使って書き換えるものとする. この考え方を一般にして a の連分数展開が与えられていたと
き , ad — 6c
0 をみたす整数を成分をもつ行列
A=
a b c d
aa+b の連分数展開を求めることを考えるに に対して, Aa 一 COL +d
は, Sを
L と丑の有限の長さの語として,A を作用させたと の 新しい i? と L の語ダと行列 W を見つけて儿S = き,
.
形の書き換え規則を作るればよい これを一般的な手続きとし
て書いたのが Raney [23] である. 少し煩雑なので,説明はし
.
ないがアイディアを知りたければ [22] を見るとよい
128
12
-
Stern Brocot の木
Diophantus 近似
この節の記述は [3] . この分野は を参考にした. Diophantus 近似とよばれ, 多くの整数論的応用をもつ. 特に,
この節では実数の有理数による近似を扱う 46)
46 )
代数的数 ここでは 2 次無理数の拡張である代数的数を導入し,
を有理数で近似することを考える. その結果を Thue 方程式の
.
解の個数の有限性と,超越数の存在に応用する
.
命題 13.1
(i) a が有理数ならば a—P
(13.1)
H
'
.
をみたす既約分数 p/ g は高々有限個しか存在しない
一
(ii) a が無理数ならば,Q3.1) をみたす p/g は無限に多く存在
.
する
.(i) a = a/i> と既約分数で表す. a / i>
証明
ノ 一7 2
q
これから, b
.
> q.
(1
7
b
p/g なら
1 I叫一神| 、 >
V
bq
q
よって(13.1) をみたす p/ g は有限個し
かない
(ii) 系 4.6 により,a の近似分数がすべて(13.1) をみたす.
□
a が無理数ならば (13.1) をより精密に ) a — 1~ q
c(a)
>
47) C の部分集合であつ て, Q 自身が通常のたし 次の実の代数的数とす算,かけ算で体になってい るということ(補注 6.5).
任意の既約分数 0 を選んで,
p/ q ( q > 0 ) に対して
a—
p q
(•
(13.2)
— > qn
.
となるようにできる
.
証明 代数的数 a を根にもつ有理数係数の既約多項式の分母を
はらって,a は整数係数多項式
f ( x) =
anxn + an
+
'
- ix
•• •
+ a\x + 〇〇 (an > 0,aj G Z)
の根であるとしてよい. /(; 0 )の C 内の根を cd
,Q:2 , • • • , CCn
£V
とする. / は有理数根をもたないので
Qnf
©
anPH + 0"n— lPn
+
•
■
■
+ aoQ'
. f ( x ) = aJx -〇!)- - - ( x-an ) だから
は 0 ではない整数である
a
v
ゲ7
q
(?)
cinqn
Oik k=2
130
13
Diophantus 近似
(13.3)
> V Q
dnqn
IJ Oik
k=2
V Q
ここで入
max |叫| とおく .
l < i 2入なら , A
a - - > 2A - A > — .
r
よってこの場合は c = A として (13.2) が成り立つ.
|p/ g|
なら ,
-
q
Mn(3入)"
-1
以上により
c = min ( A,
-1
如㈣产
□
とおけば( 13.2) が'つねに成り立つ. この定理の精密化としては次の定理が著しい.
定理 13.5 ( Roth)
. a を n(> 1) 次の実の代数的数とする .
e
を正の実数とする . a, e にのみ依存する定数 c > 0 を選んで, 任意の既約分数
~
Q
( q > 0 ) に対して r
V
> q2+£ q
となるようにできる . 命題 13.1 から ,Roth の定理で e = 0 にはできないことがわ
かる . この意味で Roth の定理は最良である . Roth の定理の 証明については [9] を参照せよ .
Roth の定理と同じ仮定のもとで,Roth の定理の分母の 2 を , 代数的数の次数 n を評価に含む
V Q
>
尸
(13.4) 131
で置き換えた Thue の定理を使うと次の不定方程式に関する有
限性定理を証明することができる . 命題 13.6 (Thue)
•
3 とする . 整数係数の 2 変数 n 次斉
n
次多項式48)
9( x , y ) =
48)
anxn + an- ixn 1y + - + aixyn 1 + a0 yn G Z [ x , y ] ~
~
■ ■
各項の a; の次数と 2/ の次数をたすと ,n とな る多項式のこと .
を考える . 5(a:, l) は (Q 上で既約であると仮定する . このとき , 任 意 の 0 で な い 整 数 6 に 対 し て, = 6 は高々有限個の整 数解しかもたない.
証明. 的(i = 1, n) を g( x ,1) の根とし , • •,
.
\i
とおく .
—
的
- cjj \ )
r, y ) = b が無数に解(:rm,ym) 〆:
をもつとすると,
xm と ym は と も に 有 界 で は な い. こ の と き ,あ る 根 と 点 列 { p^ rrij /Urrij ) = (^m 2/m)m=l の部分列(Tmj, 2/mj ) に対して, ?
CJfc が成立することを背理法で示そう . もし ,そうでないとする
と ,すべての fc に対して , 叫-
^Vm
2, > e (m = 1, …)
1
をみたす e > 0 が存在する . このとき ,
\ b\ = ymn f
nほ - )
) (き 卜 1
叫
an \ ym \ n£ n.
こ れ は が 有 界 で な い こ と に 矛 盾 す る.
必要ならば根の番号をつけかえ ,W := Wl に対して , UJ
—
,
X
2
|ゎ|
•n ミ
Vm
"
k=2
3 という仮定から
Vm ?+
1*
f + 1 < n であるから , もし
□
〇〇であれば矛盾が生じる .
ym
命題 13.6 の g( x , y )
= 6 という形の不定方程式は Thue 方
程式とよばれる . 上記の証明では高々有限個の解をもつことだ
けしかわからないが,1980 年代以降,Diophantus 近似の具体 化が急速に進み,例えば, 解の個数の上限を求めることや , 実
際の解を求めることが多くの場合に可能になっている .
.
定義 13.7 代数的数でない実数を超越数とよぶ.
R の濃度と 0 nR の濃度を比較すれば,ほとんどすべての実 数が超越数であることがわかる . しかし具体的な超越数を与え
たり ,実際に与えられた数が超越数であることを証明したりす ることは一般に難しい. 定義どおりに考えるならば,超越数で
あることを示すには , 任意の有理数係数の多項式の根にならな いことを示さなければならないからである .
Liouville はこの困難を次の命題を証明することによって克月艮 した.
.
系 13.8 a を実数とする . 正の実数 e > 0 が存在して , 任意 の自然数 m に対して
0
1 なら Qk -
Qk+ l
∼
ミ 2 であることを使うと ,
( bk + i - l )qk - Qk - i 取 一 Qk - i
- > qi
>
~
q0
( 6i + 1 ) - 1 > 0
は狭義単調増加列である . となる . したがって ( 取) から ,すべての項は正の整数である .
□
.(14.2) の両辺の行列式をとることにより ,任 + 仰 1取 = 1 が わ か る. こ れ か ら ,特
命題 14.6 の証明
意の fc に 対 し 一
1だ
Qo
_
は既約分数である . また ,
に Pfc /
Pk+i
Pk
1
Qk+l
Qk
QkQk+l
ipk + m - PkQk + i )
が成り立つので,補題 14.7 から
あって , &0
QkQk+l
ipk / qk ) は狭義単調減少列で
— 1 で下からおさえられるので,定理 1.1 により収
束する .
命題 14.5 と同様に, 実数 Pfc+i を [6o;6i, ...] =
をみたすものとする . (14.2) の両辺を —
l^o;b\ , ,fefci
したがって /5fc+ i Pk Qk
142
/5 14
■ ■
■
^
fe +
lbo;bu ... , bk ,
+1 に作用させると ,
+i ~ Pk -i il PkPk QkPk+l — Qk -1
> 1 に注意すると
Pk
PkPk+i
Pk -i
1
Qk
QkPk+l - Qk -l
Qk ( QkPk+l
~
マイナス連分数
- Qk -l )
0. 汰 = a / di { a, di N ) と既約分数に表そう. この とき, C
6〇 -
d
Cl
di したがって ,
b =
°
同様に
c
d+
di ~
-
^
.
Cl
Cn dn-\- l + dn ら+1 が示される. すなわち bndnCn+1 = CnCn+i + dndn+1 が成り 立つ. これから Cn - i | dndn+ i • ここで (c +i, dn-|_i) = 1 た ^ ^ から n+l | dn . 特に Cn+1 S dn• ま た Pn+1 1 たから, ^ dn+! < c^+1. 以上により dn+1 < dn がわかる. したがって
bn
^
414S
( dn ) は狭義単調減少な自然数列となることがわかった. これか ら ,ある番号 iV があって djv = 1 と な り , こ の と き /?JV は整 ■
数である . したがって,そのマイナス連分数展開の末尾は 2 で
ある .
逆をいう . 以下の補題 14.9 から ,n を〇〇に近づけるとき
2 0 これから ,卢 = [&0; ゎ1, &た , 到であれば, …,
bo P = nm bo
bi 0
0 —1
b\
—丄
2
h
•
0
.•
0
h
0
-1
0
0
^丄
□
となり /3 は有理数になる .
証明中でみたように ,有理数のマイナス連分数展開をもとの 分数に直すには,近似分数の行列を〇〇ではなく 1 に作用させ
る必要があることに注意が必要である . 証明の中で使った次の補題は帰納法で容易に証明できる . 証
明は読者にまかせよう .
.
補題 14.9 正の整数 n に対して ,
2
0 が成り立つ.
正則連分数展開とマイナス連分数展開の関係は次の命題で与
えられる .
.
命題 14.10 実無理数 a の正則連分数展開を
[a0; ai, a2, ...] とし,マイナス連分数展開を
144
> 14
マイナス連分数
a
_ 160,ゎ ,ゎ ,..1 1
2 •
とすると,
[6〇;&i,&2,. ..] = [
】 + 1;2,. ,2,a2 + 2,2,… ,2,04 + 2,•••
^
が 成 り 立 つ.
〇
••
di —l 個
13
(
—1 個
.
証明 証明する式の右辺のマイナス連分数展開に対応する行列 を 書 く と ,補 題 1 4 . 9 か ら ,
。+ 1
a
ai
2
—1 0
—l
a0
+1
-1
ai
0
_ai 一 1
0
+1
a0al
+ ao — 1 -ai + 1
— CLoCLl
ai
do
+1 fli + 2
-ai
1
ai
0
0
-1
0
また 1 一1 0
a2
+ 2 —1
勿
+ 1 —1
0
0
d2
0
0
さらに
0
ci3
2
1
—1
0 1
0
+
a3
«3
a3 - 丄
一a3
«3 +
+2
«3
1
以上により ,
。+
a
0
2
-1
3 が奇数のとき , 2
1
0
1
ai —1
afc
+2
0 do
0
0
の逆行列
afc — 1
0
a /e
ai
0 両辺の右から
0
0
0
0 -1
0
0
0 -1 0
U5
をかけて,両辺を〇〇に作用させると ,左辺は 0 への作用にか わって (2〇
+1
〇1
2
0
—1
aた + 2
0
a
2
—1
0
ao
* —1
0
0
« 1
0
0
(14.2) により , |ao+1; 2, • • • ,2, fl2+2, • • • , が成り立つ. た
。+ 1
a
2, 2, • • • , 2,
... ? cik = [〇〇; 〇1,
\
2 が偶数の場合は ,
+2
2
0
0
0
ao
1
ai 0
両辺を 1 に作用させると ,
0
J
0
0
0
1 = 00 だから ,やはり ,
2, • • • , 2, a2 + 2, . . • , 2, dk ~\~ 2, 2] = [〇^〇 ] f l i , . . . , dk ] |^〇+1; 2 , • • • , が成り立つ. よって極限に移行すれば, 命題がえられる .
口
命題 14.10 から ,正則連分数のときと同様に次の命題が成り
立つ.
.
命題 14.11 有理数でない実数
のマイナス連分数展開が周期 をもつための必要十分条件は冷が 2 次無理数となることである .
.
定義 14.12 2 次無理数
0 がマイナス簡約であるとは
0 < 〆 < 1 < /3
をみたすことをいう . マイナス簡約 2 次無理数の全体を丑2 で 表し ,判別式ののマイナス簡約 2 次無理数の全体を及2 (D) と
146
14
マイナス連分数
0
表す.
.
補注 14.13 a
/2
のみたす多項式を
f ( x ) = ax 2 — bx + cE Z[x],
(a
, b, c ) = 1, a > 0
とする . 6 の前の符号に注意する . このとき , a
2
(14.3) となるた
めの必要十分条件は
/(〇) > 〇, /⑴ < 〇 である . したがって c > 0, & > a + c > 0 である .
.
命題 1114 マイナス簡約 2 次無理数 a
e 只2 (1>) は (I4.3) の
根であるとする . fc = 6 - 2a とおくと , a
D - k2 4
が成り立つ. 特に R2 ( D ) は有限集合である .
証明. 補注 14.13 から
D — k2 = b2
— 4a c — ( b — 2a) 2 = 4a(6 — c — a) > 0
成り立つので, a
D - k2 4
がわかる . このとき
(a, b, c ) = ( a, fe + 2a, fc + a —
D - k2 4a
□
となる.
.
例 14.15 R2 ( 21 ) を求める .
| jfc | < y / 21
4.58 • .. から
fe = 0, 士1, 士2, 土 3, 士4 が候補になるが,D - k 2 = 0 (mocU) から ,た = 士1, 土3 に絞
られる . 命題 14.14 を使って計算すると次の表がえられる .
4147
k
一3
’
2 1— た
a b = k + 2a c= k+a-
3
5
3
^
_
5
3
5
3
9
3
3
-3
-5
-5
3
5 3 11 5 9 5
5
c > 0 でなくてはならないから ,6 の符号のとり方に注意して,
9 + V2 1 1 1 + v 10 10
^T 5 + V21
及 (21)
2
9 + V 21 6
をえる . 丑2 (28) を求めよ .
問 14.2
次の命題は正則連分数に関する定理 6.15 のマイナス連分数に 対する類似である .
.
[60; 6i , . . .] G I2 ( D ) に対して ,十 が 成 り 立 分大きく n を と る と ,ル = つ. さらに /3n i?2 (の)ならば,n 以上の任意の m に対して Pm e R2 ( D ) となる . 命題 14.16 任意の /3 =
証明. 補注 14.3 から冷が無理数ならル > 1 が成り立ってい
る . したがって十分大きい任意の n に対して ,0 < /3/ < 1 を
いえばよい. 命題 14.5 および命題 14.6 から
Pk+ i
Pk
-Pk - i
一Qn- l
Pn— 1
Qk
- Qk - i
-Qn
Pn
P
だから ,
/W
— Qn- lPr + Pn- 1 — QnP' + Pn
Qn — 1 Qn
>- 5)
:
(トミ)
ここで後半の比は 1 に近づき ,如は補題 14.7 から単調増加なの で,十分大きな fc に対して,〇く
.
' < 1 が常に成り立つ.
口
系 14.17 任意の /3 G I2 ( D ) はある R2 ( D ) に正同値である .
148
14
マイナス連分数
証明. 命題 14.16 から ,
。
b0
点 = I[わ ; bi ,• . • ,bk ,/?fc+ij
h
-1
0
0
において ,十分大きく fe をとれば Afc+i
2 (D)
^+
fe i
が成り立つ.
ここで
bo
bk 0
0
e SL2(Z)
□
であるから , 点と仇+1 は正同値になる .
.
命題 14.18 2 次無理数 /5 に対して,マイナス簡約であること
と , マイナス連分数展開が純周期的であることは同値である . 証明. 冷が純周期的なマイナス連分数展開をもつとすると ,
P = [60; fei,.. . , 6t _i, /3] = [6〇; &1, . . . , bt- i , b0 , bi , . .. , bt- i , /3 j . 命題 14.16 から ;8 はマイナス簡約になる .
逆に冷がマイナス簡約であるとし,/3 = lb0 ; b1 , . . . , bk-1 , pkj を /3 のマイナス連分数展開とする. 命題 14.16 から任意の k 0 に対して, €丑2〇〇). ここで D は ; 8 の判別式である. R2 ( D ) は有限集合だから ,/? =
= ルをみたす自然数 / が存在する .
□
これは連分数展開が純周期的であることを示す.
例 14.19. 例 14.15 で求めた R2 { 21) の元のマイナス連分数展 開を求めてみる .
9 + V 21 10 5 + V 21 2
IW1,
151
H + A/21 10
9 + V 21 6
IWl, IW1-
これらはすべて純周期的である . となる簡約 2 次無理数を求めよ .
問 14.3
この節の最後に簡約 2 次無理数とマイナス簡約 2 次無理数の
関係を与えておこう .
.
補題 14.20 a が簡約 2 次無理数ならば ;3 = l
+ a はマイナ 149
ス簡約 2 次無理数である .
_
証明. 定養 6.10 を思い出すと ,a が簡約 2 次無理数であること
の定義は a > 1 か つ 一 1 < 〇: ' < 0 であるから,/3 = l + a が
マイナス簡約であることがすぐにわかる.
□
マイナス連分数展開では SL 2 (Z) の元で移りあっているので,
狭義の類数 h+ { D ) がわかる .
.
例 14.21 例 14.19 で求めた i?2 (21) の元の連分数展開をみ
ると ,
= 12
^31
^ 21 = [2; 2, 3^21
= [2; 2
であるから ,
^ ^
9 + 1 + 11 + 21 + 9 + V 21 10 6 10 をえる . 一方(5 + #) / 2 =
れ+ (41) = 2. 問 14.4
はこれらに同値ではないので,
iJ2 (28) の元に対して , そのマイナス連分数展開を求めよ .
また類数を求めよ .
マイナス連分数展開は命題 14.10 からみれば,正則連分数の 単なる冗長な表現だと思われるかもしれないが, その近似分数 の単調収束性や , 正同値の扱いやすさに特徴がある . マイナス
連分数は古くからあったと考えられるが,それを 2 次体の深い理 論に応用したのは Zagier であろう . その研究の一端が著書 [8]
で味わえる .
150
14
マイナス連分数
一般の連分数展開
この節と次の節ではより一般の連分数
h b2
ao;CL— 0, \ 2
do
bi
+ ai
(15.1)
b2
+
ハ:! •
〇2
H
を扱う . そのために ,いくらか準備が必要である . (15.1) の左
辺の表記は他の文献では見られないが,見やすいので本書で採
用することにした . この場合も近似分数を以前のように Pn Qn
h b2 ao; — a ai
bn 5 * * • ?
(
2
hi
で定義する . このとき命題 3.7 と類似の次の命題が成り立つ.
.
命題 15.1 数列 ( ( 如)は次の漸化式をみたす . ル ), Po = ao ;
P i = aoai
qo
qi
+ 6i,
pk
= d k P k- i
+ hPk - 2
= ai
.
証明 fc = 0, 1 のときは簡単に確かめられる. fc より小さいと
きに成立すると仮定する . fc のときは Pk Qk
Iハ
き]
, ao; — ,• . • ai
hi ao; — ai
bk - i dk - l
( -
+ 驽 ) Pk- 2 + bk - lPk - S dk -1 + 念 )Qk - 2 + bk - iqk - 3
恥 1
4151
^ k ( (^ k - lPk - 2 + h- lPks ) + bkPk - 2 0 k ( k - lQk - 2 + bk - iqk - 3 ) + bkQk - 2 ^ >
dkPk - 1 o^ kQk - i
+ bkPk - 2 + bkqk 2 -
□
.
となり成立する
命題 15.1 を行列で書くと, Pk
Pk - 1
Pk -1
Pk - 2
Qk
Qk - 1
Qk - l
Qk - 2
h
Pk - 2
Pk - 3
叫一1
Qk - 2
Qk - 3
b k- i
0
bk
0
h
0
Pi
PO
ji
go」 b2
CLQCL\
+ bi
0
0
^2
(2〇
(2〇
«2
1
b2
h
0
0
ai
6〇
b\
0
h
0
0
ただし b0 = 1 とおいた. この行列表示を命題としてまとめておこう .
— . Qn
h ao;—
命題 15.2
&2
bn のとき,6 〇
ai a2
くと,
。
Pk
Pk -1
a
Qk
Qk - 1
bo
= 1 とお
ai
0
b\
0
h
0
この命題の主張の式の両辺の行列式をとると次の系がえられる.
.
系 15.3
n(-∼). k
PkQk - l
— QkPk -1
i=0
.
命題 15.4 0 でない数列 ( un ) をとって aia\ U\
h 152
15
Mi,
CL2
b2
一般の連分数展開
d2 2
^ 62^2 ^1,
bk ~ b^UkUk — i
^
と変換すると ,
Pi ¢1
— — UlPl ,
Pk
9i,
Ui • . • Ukpk
^
奴i
• • • ukQk
~
となる. これを同値変換という .
同値変換では外 / は変わらないので,連分数の値も変わら ない.
証明. 前の命題から Pk ,Qk は do
dl
6〇 0
b\
dk
0
_
〇
bk
1, 1) 成分と ( 1) 成分である . 一方,変換をしたあとの近 2, の( u 0 似分数に対応する行列を計算すると , スカラー行列
0
u
は
任意の行列と交換可能なので
a\ U \
do
bo
0|
IbiUi Ol \ b1U 2U 1
ao b0
a2U 2 0 0 1
Ul
ai
6 1 0
0
0
0 —
奴1
-ij
奴f c — 1 • • •
0
0
0 U2
d2
62 0
0 Ul
0
0 1
0
Uk
0
Ui - - Uk -l
0
}{
ak
奴 fc
b UkUk ^
0
0
ao
ai
6〇 0
b\
Uk
dk
0
0
bk Oj [ 0 1
この(1, 1) 成分は从1…UkPk に等しく , 2,1) 成分は似1 … Ukqk (
□
に等しい. また次の命題は系 3.14 の一般化である .
.
命題 15.5
Pk
Pk ~ i
Qk
Qk - i
bi … bk
= ( 一1产-1 qkQk
証明. 系 15.3 を使うと
Pk
Pk - i
Qk
Qk - i
PkQk - i -
Pk - iQk
qkQk - i
-i
A l = (-1) + '
bi … bk Qkqk -i
□ 4153
一般の無限連分数の収束性を示すために次の補題が必要で
.
ある
、
.
補題 15.6 ( Leibnitz の判定法) 交代級数
) EH > i 0
+勿 一
—
•••
において,
di
が任意の i
> 0,
ftj+ i
S
0 について成立していると仮定する. このとき
、
limai — oo = 0 なら,この級数はある実数 s に収束し,|s - sn|
hQk- 2 から •••
bk
Qk - iQk
また 0 くbk
< ak
QkQk - i
2bkqk - iqk - 2 -
これを続けると, QkQk - i
一1
>
bkbk _ i
•
••
&i .
すなわち
6162 • • . bk
1
+
bi
a2 + と書く. h < ai より CK
Zl
b2
(
+ /3
bs
< 1 が成り立つ. CC が有理数になった
として,整数ん S (0 < 5 < 4) を使って a = B/A と書ける 155
と仮定する. このとき
Abi
— a,\B
B により /3 は a より小さい分母をもつ有理数である. 新たに
/3 = fe2 / (a2 + 7) と書いて同じ議論をすると, 7 は冷より小さ
い分母をもつ有理数になる. 以下同様にいくらでも分母の小さ
.
い整数がえられることになり,矛盾が生じる
□
.
補注 15.8 命題 15.7 は条件 (15.2) を
2|6i | < a{ に置き換えても成り立つ. 実際,ら > 0 のときは問題がない. \ < 0 ならば Oi-l
bi
+ 0i + P =
-
- 1)+ ai
N — \bi \ + P
条件 (15.2) とくりかえし変形すると, 新しい如A は整数になり,
S a - 叫と同値になる. 上で与えた * - 1> 2\ bi \ - 1 > 1 により,これがしたがう.
は, a i - 1 > 0 かつ
条件から
Euler の連分数
Euler は無限級数,無限積について非常に関心が強く,その 著書 『無限解析序説J は無限に関する公式であふれている. 無 限級数,無限積の延長として,Euler はいろいろな関数の連分
.
数展開に強い関心を抱いた
一般連分数の近似分数は交代和で表される(命題 15.7) が,
逆に収束する交代級数
〇1
〇2
C3
一般連分数(15.1) を が与えられているときに, a0 = 0 として,
Pk Qk
k
=
(-!) E = i l
7- 1
Ci
をみたすように決めることができるかを考える. 156
15
一般の連分数展開
(15.3)
定理 15.9 ( Euler)
. 与えられた交代級数 Cl
〇2
〇3
に対して, 2 〇1 = ci, bk+i = Cfc ,afc+ i = Cfc+i — Cfc ( k > 1) h = 上,
,
と数列(afc ) , (6fc ) 定義すると, 命題 15.1 によって定まる外 % に対して (15.3) がみたされる したがって交代級数の連分数
.
展開
C\
〇2
C3
Cl
Cl
+ C2 - Cl
C2
+ C3
がえられる
2
- C2 +
C3 2
.
.まず处 = ClC2 … Cfc が成り立つことを ifc に関する帰納
証明
.
法で示す % = 1であったから Q i = a i = ci,
^ + b2 go = (c2
¢2 = 〇2 1
-
2 ci)ci + ci = cic2
により fc = 1, 2 のとき成り立つ. fc のとき成立すると仮定す
.
ると
-
+ bk+iqk-i 2 = (Cfc+ l — Cfe)ci Cfe + Cfc Cl
取+1 = 〇k+ iQk
..Cfc — 1 = Cl … Cfe+1
•
によりん + 1 のときも成立する. これと命題 15.5 から
Pk+1 qk+i
色 = ( -1) Qk
- - - h+
i
QkQk+l
2…
)k( … Cl){ - Cfc- =(-! ci Cl Ck
」
CfcCfc+i)
= (一
Cfc+ l
したがって
4157
J+ ( _ L产丄 Qk Ck l 1
Pk+ l Qk+
+
.
□
から(15.3) が導かれる
.
この定理を一般の交代級数に使いやすい形に変形する 定理
15.9 で Cfc = dk / xk として,交代級数 〇〇
E—
(-1)"—
dn
n 1
,
X
71
を考えると, = 1 a\ = d\ / x から始ま
h+ i =
dk 2
”
dk+ i xk+1
> 1に対し,
k
dk
,
. ここで命題 15.4 で
となる
=
xk
ととって同値変換を行
うと, 1=
^
di , bi = x ,
a f c+i = dk+ i
— dkX , bk+ i
2
= dk x
となるので, oo
E
n=l
(-l)n-
dn
.V
xn =
d\ 2 x 一 d\ x
X
0; — d\ d2
d\ 2 x
d\ +
d22 r ■
d2 — d\ x + >
dz — /37 2
V2
Pi
Q2
qi
問の略解
= [5HTi].
51 1 0
1 1 6 1
0
1
0
2
-c' y { x + b' y ) / 2
よって
^
±
2i
+i=
12 + 2%/37
2
となるから ( x , y ) = (12, 2).
8.1 N { a/3 ) = ( a0 )( aP )' いても同様. 8.2
= a/3 - a' P' = N ( a ) N ( /3).
= [4; 2,1, 3,1, 2, 8] . a 326 39 a. これから a 11714
^19
a =
= 117a
=
トレイスにつ
[2, 1, 3, 1, 2, 8] とおくと, また基本単数は
=
+ 14 = 170 + 39 \/l9.
8.3
(0
v ( aty 4- sx ) H- u \\tx — csy ) v [ avy +\ux ) + u\ [ vx — cuy )
[ tx — csy ) t [ aty +\sx ) + s\ t ( avy +\ux ) + 5 2 V X ~ cuy )
^
(ii)
at 2 y atvy + htu ( x — by )
bu 2, ( by 2a
—
x)
atvy 4-\tu{ x — by ) + av 2 y — u( bvy + cuy — vx )
8.4
/ /d
y d? - 1
= [d - l ; l , 2d - 2]
~
\
8.5
\
2
-
2 = [d
-
l; l ,d
-
2 , l , 2d
-
2]
_
/4l = [6; 2, 2, 12J , [6, 2, 2] = 32/5 より 322 - 41.52 = -1
7173 = [13; 6, 1, 1, 6, 26] だから,s = 2 で A3 = 2, _B3 = 13 で 173 = 22 + 132 . 8.6
9.1 A , B が問題の集合に入っているとすると, det A = detB = -1. このとき det ( B) = 1 になって積について閉じていないので群では ない.
9.2 ( i )
10.1 a
^
*(21)
= 1, /1+ ( 21) = 2.
( ii) h (65) = 2, /i+ (65) = 2.
= [ s ] のみたす多項式は ;r 2 - sa; + l だから,命題 8.10 より
a は単数である. 問の略解
195
10.2 a = [ s , t\ は
e=
( st + 2) +
yjst
2
10.3
^
ta 2 — MCK _ s = 0 をみたす. 定理 7.6 より st H- 4) '
= [t + 1, 1, t] =
OL
t + 11
^
0
0 = [1, 幻
[1,亡] = 亡 + 1 +
tp - t . ... a = 1 +0 . これから a のみたす多項式を計算すると x2 — (2 + t ) x + 1. は(10.1) から, 1 / /3 = tx 2 - tx - l の根だから,
10.4 a0 が存在するための条件は (ai , a2)
^
仍がともに奇数とすると d = 1,5 = 0 となる. さらに ,
例えば (
^
= l,a 2 = 3 とすると, つか計算すると,
町
,
(0 1) ( m o d 2) となる.
> 2 が
m
0 となる条件になり,
3,1, 8],V 96 = [9; 1,3,1,18], V 219 = [14; 1,3,1,28]. V 23 = [4;1,
12.1 Stern-Brocot の木の図で 3/4 く13/17 < 1/1. あとは両端の
分数の中間数を左辺か右辺に挿入していぐ 3 4
—
■
9
17
V
4
13
11
11
/
Q
/只
乃
V
9 7
II
->/ 丑
切
9
V
17
II
9
17
II
II
/ 丑
/ 丑
3
14.1
(i) [4;2, 4, 2J (ii) [3; 2, 2, 2, 6] 14.2
/ 2 ( 28)
^
14.3
196
=
St
5 -\- V7 7 -\- V7 3 + \/7 4 + V 3 6 7 2
^ 7 +6 /7 3 + /7, 5 +3 /7
+ y / St ( st — 4) 2t 問の略解
y
\
\
14.4
5 + x/7
6 3 + v/7 2 7 + \/i 6 5 + \/7 3
M,
7 + x/7 7 4 + x/7 3
[2, 3, 3, 2, 2],
3+
12, 2, 2, 3, 3]
\
[2, 2, 3, 3, 21,
13, 2, 2, 2, 3]
/7 = [Ml
P,3, 2, 2, 2],
したがって
^
5+ v 6
^
+ 7+ v 7
+ 4 + v/i + 5 +
^
v
3
3
および
^
3 +_ よって /1+ ( 28) = 2.
_
Z + 3+
^
7.
15.1 左辺を定理 15.9 によって連分数展開すると ,(15.1) の記号で, CLi Cl . - Ci _ i (ci — 1) bi = (ci . - Ci -1) と な る . 数 歹Ij ( Ui ) を Wi =
(ci
-
,
- - Ci- i ) -1 '
ととって同値変換すれば右辺の連分数がえられる .
16.1 系 16.17 において 6 = 1/2, c = 3/2 とおくと , 命題 16.5 より
arctana: = 0.
\x ix3 2
命題 15.4 で叫
2
2
2
h
5
4~x 2 9 2
2
2
= 2 ととって同値変換すると , X
arctan x
x2 4. r
3+
一
9x2
5+
7+
16a:2 9 + ..
をえるので, dn = n2 .
17.1
z
977 + X/^ 23 4602
T -977
+ \/ _ 23 s
5
216
^
83 + 23 216
T
— 83 + \/— 23 s3 32
32 問の略解
197
-13 + y /^23 S
T
2
-1+ A/-23
e ダ.
T
4
G
17.2 (a, b , c ) の候補は
(1, -2, 8), (2, -2, 4) , (1, 0, 7), (1, 2, 8), (2, 2, 4) . このうち (17.4) をみたすのは
( 1 , 0 , 7) , ( 2, 2, 4) のみ. また(2, 2, 4) は gcd (a,&, c) = 1 をみたさない. したがって
ド},h( -28 ) = 1.
丑2 (-28) =
A.1
( i ) AB =
0
2
3
0
BA =
\AB ) =
a
c
b d
3
2
0
01
( ii ) AB = 0 , BA =
A.2 A =
0
0
0
B=
a
,
;
c
b' とする . 6!
’
ao! + bcf ah' + bdf
co! + dc cbf + dd!
o!
c’
b'
d'
a b
c d
= CB ) CA ) .
A . 3 A , B の成分を上の A . 2 と同じとする.
+ bcf co! + dcr aa
AB =
ah' cbf
+ bd! = ( aa + bc ) ( d + dd! ) — (aわ, + bd! ) { ca + dc ) + dd! )
,
= ad ( a d! — br c ) -f bc( bf c — ad! ) = ( ad — bc )( ad — bf c ) = ML B A .4 A =
a c
吟h
b とする. d
::
= ad — be = \ A\ .
( ii ) A . 3 を A A- 1 = E に適用して,| yl | | A _1
| | | |.
なので A = A
198
問の略解
±1
.
数学者名および生没年一覧 本文に登場する主な数学者を生年順にあげた. 読みは概ね数 学辞典(第 4 版)にのっているものを採用した.
Euclid
ユークリッド
3307B.C. -2757B.C.
Diophantus
デイオフアントス
3 世紀ごろ
Leonardo Fibonacci
フイボナツチ
11707-1250?
Pierre de Fermat
フェルマ
1601-1665
Leonhard Euler
オイラー
1707-1783
Joseph Lois Lagrange
ラグランジュ
1736-1813
Adrien Marie Legendre
ルジャンドル
1752-1833
Carl Friedrich Gauss Joseph Liouville
ガウス
1777—1855
リューヴィル
1809—1882
Evariste Galois
ガロア
1811-1832
エルミート Charles Hermite 1822-1901 Carl Louis Ferdinand von Lindemann フ ォ ン リンデマン 1852-1939 *
Axel Thue Srinivasa Aiyangar Ramanujan Klaus Roth Don Zagier
トウーェ
1863-1922
ラマヌジャン
1887-1920
ロス
1925-2015
ザギェ
1951-
数学者名および生没年一覧
199
>
記号索引
a
b
行列,p 183
.
c d
, ' 三 b ( mod n) n を法として a ヒ b は合同,p.48
Pochhammer 記号,p.162
( a )n
〇1, 〇2, ...] [〇〇;
CK
正則連分数,p.13
の共役,p 49
.
detA 4 の行列式,D.186
\x ]
天井関数,p.116
[ x\
床関数,p.22
[6o;6i, ...] マイナス連分数,p.137 A の行列式,p.186
| A|
.
t
正同値,p 98
同値,p.41
*A
転置行列,p 183
A-1
A の逆行列,p.186 は & の倍数,p.5
b\
-
A A
.
B A と B は同値,p.3
^B
A ならば B, p.3
C
複素数体,p.2
200
記号索引
deg
多項式の次数,p.3
D( a ) a の判別式,p.48 D
1
ダ
K の判別式, p.82 モジュラー群の基本領域,p.174
pFq ( ai,... , ap; 61, ... , bq ; x ) 超幾何級数,p.162 (a, 6)
a と & の最大公約数,p.5
gcd(a,&) a と & の最大公約数,p.5
GL2 (Z) ユニモジュラー群,p.38 複素上半平面,p.174
h{ D )
ゎ〇〇) の類数,p.95
h+ { D ) I2 { D ) の狭義の類数,p.99 射影直線の無限遠点,p.41
h{ D )
判別式 Z) の 2 次無理数の全体の集合,p 50
h
2 次無理数の全体の集合,p.50
Jv { x )
ベッセル関数,p 163
.
.
M2 (Z) 2 次全行列環,p.183 N
自然数の集合,p.l
Na
a のノルム ,p.79
Orb(x) x の軌道,p.39
GK
K の整数環,p.80
^
K の単数群,p.83
〇
零行列,p.184
Q ( VD ) 2 次体,p.49 記号索引
測
Q
有理数体,p.2
Q
代数的数の全体の集合,p.130
R
実数体,P.2
R2 ( D ) 判別式ののマイナス簡約 2 次無理数の集合,p.146 R2
マイナス簡約 2 次無理数の集合,p.146
R[ x ]
R 上の多項式環,p.3
R2
簡約 2 次無理数の全体の集合,p.53
R2 ( D ) 判別式のの簡約 2 次無理数の全体の集合,p.53 SL2 (Z) モジュラー群,P.97
Stabfx) x の固定部分群,p.63 Tot
a のトレイス ,p.79
\X \
集合 X の濃度,p.3
X = 5 UT 交わりのない和集合,p.4
.
Z
有理整数環,P 1
202
記号索引
>
索
引
欧文 Brouncker の公式(Brouncker’s
formula ) , 159 Euclid の互除法 ( Euclide algorithm ) , 6 Euler, 154, 157 Euler の連分数(Euler’s continued fractions) , 156
Fermat , 115 Fermat の小定理(Fermat’s theorem ) , 77, 114 Fermat の 2 平方和定理 ( Fermat ’s two-square theorem) , 93, 179 Fermat- Pell の方程式 ( Fermat-Pell equation ) , 63, 67, 83, 89, 98 Fibonacci 数列 ( Fibonacci numbers) , 104
Galois の定理(Galois’ theorem) , 60, 87 Gauss, 2 Gauss の超幾何関数 (Gauss hypergeometric function ) , 163 Gauss の超幾何級数 ( Gauss hypergeometric series) , 162 Gauss の連分数(Gauss’ continued fraction ) , 170 Gauss 卞想(Gauss’ conjecture) , 97
Leibnitz の判定法(Leibnitz criterion ) , 154 Lindemann , 134 Liouville, 130 Liouville の超越数(Liouville’s transcendental number ) , 134 Pocnhammer g己号 ( Pochhammer symbol ) , 162
Ramanujan, 35 Roth の定理(Roth’s theorem ) , 131 RSA 暗号 ( RSA cryptosystem ) , 113
Stern-Brocot の木 (Stern- Brocot tree) , 121 Thue の定理(Thue’s theorem ) , 132 Thue 方程式 (Thue equation) , 133 Vinet の公式 ( Vinefs formula ) , 107 Wilson の定理(Wilson’s theorem ) , 179
ァ ア ー ベ ル 群 ( abelian group) , 67 め ま り ( remainder ) , D 暗号文 (cipher text ) , 114
Hermite, 134
Lagrange の定理(Lagrange’s theorem) , 47, 58 Lambert , 165
1 次不定方程式 (linear diophantine equation ) , 8 閏年 ( intercalary year ) , 36
索引
203
円周率 ( pi), 30, 34, 134 円積問題 (quadrature of a circle) , 35, 135
ギリシヤ文字(Greek alphabet ) , viii 近似分数(convergent ) , 16
黄金比 (golden ratio) , 104
グレゴリオ暦 ( Gregorian calendar ) , 36 群 ( group) , 37 群の集合への作用 ( group action ) , 39
力 解 (solution ) , 3 回文数列(palindrome sequence) , 107 拡大体 (field extension ) , 49 拡張された Euclid の互除法 (extended Euclidean
algorithm) , 7 環 (ring ) , 1, 184 ガンマ関数(Gamma function )
162 簡約 2 次無理数 ( reduced quadratic irrational ) , 53, 150,
175 軌道 (orbit ) , 39 軌道 • 固定部分群定理 (orbit -stabilizer theorem ) , 63 基本解(Fermat-Pell の方程式の) ( fundamental solution of Fermat- Pell equation) , 68, 83 基本単数(fundamental unit ) , 83 基本判別式(fundamental discriminant ) , 82 基本領域(モジュラー群の) ( fundamental domain ) , 175 逆行列 (inverse matrix) , 38, 185 逆元 (inverse ) , 37 既約 項式 ( irreducible polynomial) , 130 狭義の類数 ( narrow class
4
number ) , 99, 150 共役 (conjugate) , 49, 79 共役複素数 (complex conjugate ) , 173 共役部分群 (conjugate subgroup) , 6D 行列(matrix) , 9,183 行列式 (determinant ) , 186 虛 2 次体 ( imaginary quadratic field ) , 84, 173 虚部 (imaginary part ) , 173
204
索 引
語 (word ) , 123 公開鍵 ( public key ) , 113 公開鍵暗号,115 合同式(congruence) , 48 公約数(common divisor ) , 〇 合流型超幾何関数(confluent hypergeometnc function ) , 162 固定部分群 (stabilizer ) , 63 暦 (calendar ) , 36 根 (root ) , 3 サ 最大公約数 (greatest common divisor ) , 〇
次数 (degree) , 3 次数(代数的整数の) (degree) ;
130 自然数 ( natural number ) , 1 自然対数の底(Napier’s
constant ) , 30, 134 実数体 ( the real field ) , 2 実 2 次体 ( real quadratic field ) . 84 実部(real part ) , 173 周期 ( period ) , 47 循環節 ( periodic sequence ) , 47 循環連分数 ( periodic continued
fraction) , 47 純循環連分数(purely periodic
continued iraction ) , 47 準同型写像(homomorphism ) , 73 商 (quotient ) , 5 上昇階乗(rising factorial ) , 162
整環(order ) , 82, 84 整数(algebraic integer ) , 80 整数環 ( integer ring ) , 82
整数底 ( integral basis) , 82 正則行列(regular matrix) , 185 正同値 ( properly equivalent ) , 98, 148 絶対値 (absolute value), 174 全行列環 (matrix ring) , 184 全射(surjection),3 全単射 ( bijection) , 3 夕
体 (field ) , 2, 49 第 1 補充則 (first supplementary law) , 180 対称行列(symmetric matrix) , 183 代数的数(algebraic number ) , 130 代表元(representative) , 4, 53 互いに素(coprime),5 多項式(polynomial) , 2 多項式環(polynomial ring), 3 単位行列 (identity matrix) , 184 単位元(identity) , 37 単射(injection ) , 3 単純連分数,13 単数 ( unit ), 83 単数群 (the group of units) , 83 単数群 ( 虚 2 次 体 の) (the group of units), 84
transformation ) , 153 同値類(equivalence class) , 4, 39 ト レ イ ス (2 次体の) (trace) , 79 行列の) (trace) , 69, トレイス ( 187
2 元体 (finite field with two elements) , 118 二項演算 ( binary operation ) , 37 2 次体 (quadratic field ) , 49, 79 2 次無理数 (quadratic irrational) , 47 濃度(cardinality) , 3 ノ ル ム(norm) , 79 ノ
、
判 別 式 (2 次体の) (aiscnminant ) , 82 判 別 式 (2 次無理数の) (aiscnminant ), 48 秘密鍵 ( private key) , 113 平文(plain text ), 114
複素上半平面 (complex upper
half plane) , 174 複素数体 (the complex field), 2,
173 中間数(mediant ) , 121 超越数 ftranscendental number ) ,
133 超幾何級数 ( hypergeometric series) , 162 天井関数 (ceiling function), 116 転置
列 (transpose of a
matrix) , 183
不定方程式 (diophantine equation ) , 8 部分群 (subgroup) , 63, 97 部分商 ( partial quotient ) , 13 部分体(subfield ),49
平方数(square), 48 ベ ク ト ル (vector) , 187 ベッセル関数 ( Bessel function ) ,
163 同型 ( isomorphic) , 73 同型写像 ( isomorphism) , 73 導手(conductor ),82 同値 ( 無理数の)(equivalence of
irrational numbers), 41 同値関係(equivalence relation ) ,
4, 39 同値変換(equivalence
法(modulus) , 48 方程式(equation ) , 3
マ マイナス簡約 2 次無理数 ( minus-reduced quadratic irrational) , 140
索引
卻5
マイナス連分数 ( minus continued
fraction ) , 137 マイナス連分数展開 ( minus continued fraction expansion) , 137 矛盾なく定義されている ( well-defined ),64 無理数 ( irrational number ) , 2 ャンユフー群
(
modular group) ,
97 モ ニ ッ ク (monic), 8 0
ヤ 有限正則連分数 ( finite regular continued fraction ),13 有限連分数 ( finite continued fraction ) , 13 有理数体(the field of rationals) ,
2 有理整数 ( rational integer ) , 80 有理整数環 ( the integer ring) , 1 床関数(floor function ) , 22 ユニモジュラー群 ( unimodular group) , 38 ラ 隣接関係式 (contiguous relation) ,
164 類数(class number ) , 95 , 178
零行列(zero matrix) , 184 零多項式 ( zero polynomial ) , 3 連分数展開 (continued fraction expansion )
l + \/l7 -
の一,88
+ \/43 の一,88 1+ \/59 T の一,88 7r の一, 30, 34 1
の一,35 /2l の一,88
7T4 \
/29 の一, 88
N
\/15
の一,84
/ 19 の一,85, 89 V 3 の一,30 30 \/6 の一, y
206
索引
y / l の一, 30, 88 e の一,30, 169
ーアルゴリズム ,27 85 2 次体の整数底の一, マイナスーアルゴリズム ,137 連分数法(continued fraction method oi factorization ) , 110
著者紹介
木田雅成
(き だ ま さ な り)
1965 年 1984 年 1989 年 1994 年 1994 年 1995 年
石川県生まれ 石川県立小松高校卒業 早稲田大学理工学部数学科卒業 The Johns Hopkins University 博士課程修了 Ph. D. 山形大学理学部助手 電気通信大学講師 1999 年 電気通信大学電気通信学部助教授 2008 年 電気通信大学電気通信学部教授 2010 年 電気通信大学情報理工学研究科教授 現在に至る ) 2013 年 東京理科大学理学部第一部数学科教授 ( 主要著書 共訳, 丸善出版, 1995 年) 楕円曲線入門 ( 情報系のための整数論講義 ( サイエンス社,2007 年 ) 数理 • 共訳, 朝倉書店 , 2010 年 ) 素数全書 ( 培風館 , 2013 年 ) 線形代数学講義 (
装丁 菊池周一 編 集 山 根 加 那 子,伊 藤 雅 英
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大学数
スポットライト • シリーズ ⑨
連分数 2022 年 1 月 31 日
初版第 1 刷発行
著者
木田雅成
発行者
大塚浩昭
発行所
株式会社近代科学社 亍 101 -0051 東京都千代田区神田神保町 1 丁目 105 番地
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© 2022 Masanari Kida Printed in Japan ISBN978-4-7649-0643-3
印刷 • 製本
藤原印刷株式会社