Source: http://www.wwq.jp/p/kaihoocontents.html http://www.wwq.jp/p/kaihopdf/kaiho19.pdf 第19号 (2015年7月4日) 澤岻弥生 沖縄ぬ肝心 新
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Central Okinawan Pages 6 Year 2015
沖縄語を話す会会報
うちなーぐち
第19号 2015 年 7 月 4 日発行
会長
山路 安清
事務局(編集室) 〒215-0031 川崎市麻生区栗平2丁目2番9−303 [email protected] 國吉 眞正 電話&Fax
旧首里城守礼門(県指定有形文化財「建造物」)昭和 33 年復元 おきなわ ご
はな
かい
ちち
た けーんあち
びんちょーい
しながわ
おーさき
「沖縄語を話す会」月に二 回 集まぬ勉 強 会、品川ぬ大崎
うちなー
ちむくくる
・沖縄ぬ肝 心 -------------------------------------------------澤岻弥生 んかしばなし
・ 昔 話 --------------------------------------------------------新垣清松 はじ
くみい
・初みぬ組 踊 ----------------------------------------------和田晶子 ・会報に出てきた語句の説明 ・事務局から
ホームページ⇒ http://www.wwq.jp/p/ 沖縄語教育支援文庫⇒ http://www.wwq.jp/q/
044-988-8065
うちなー
ちむくくる
沖縄ぬ肝 心
やびらん。
澤岻弥生(石垣市)
も あい
く
あんし、 「モアイ」ん言しぇー、 「模合」ん言る事
わ
すだ
おーさか
うちなー
わ
ちゅ
ゆみ な
ち
く にん
ちち
し ぐ
くる
か
たみ
なま
習ーち呉みしぇーいびーたん。 く
く み じま
いしがち
く
く ば
また
うちなー
ちゅ
ちむくくる わ
ぐ な
文化習、又、沖縄ん人ぬ肝 心 分かいる如成、
うちなーぐち ち
ーびー
めーにちちむ う
ば
く
がた
毎日肝打たりーる日々ぬ暮らし方そーいびーん。
石垣暮らし始みからー、沖縄口聞ちゅる場
そ
わ
うちなー
ぶん なら
く
はじ
く
んたる我んやいびーしが、沖縄ぬ言葉、うりから、
あんし、今ー、石垣暮らちょーいびーん。 いしがち
うちなー
わ
く
うりから、那覇、暮らちょーいびーたん。 なま
ぐ
此ぬ如っし、沖縄ぬ事にちーてー、むさっ分から
夫ぬ仕事する 所 ぬ変わたる為に、今ま、久米島、 なー
なら
た
嫁成っ来、九年ぬ月日ぬ経っちょーいびーん。
しーよー
ぬ分か、うぬちむえー、仕様にちー、しかっ
我んが、生まり育らったる大阪から沖縄ん人ぬ
た
な
か
か
こーげき
く
「食めー、食めー攻撃」ぬ事やいびーん。 例れー、
所ー、いきらく成いびたん。
みー
めー
ちゅ
くに し しんしー おきなわご は な す かい いほー らんがや 「沖縄語を話す会」ぬ会報、 目ぬ前んかい居るっ人ぬ、やーさしぇー居 やいびーしが、國吉先生が、 まー むん か くん ち うじ びんちょーい くめ うく ー。うりから、ちゃっさん旨さ物食、根気補な取 うりから、勉 強 会ぬレジメんでー、細ーき送呉 しんしー
う かじ
また
うちなーぐちなら
く な
ありがて
く
はじ
れき し
くくる
ぶん
う はなし
なーか
わ
く
はじ
い
また
きのー
い
く
ちゅ
こーげき
ぐ な
うゆ
か
むん
ちむぢゅ
ね
しま
う
終わい
はじ
うむ
また
ち、間違ー無ーらん思とーいびーたん。あんし、又、
ちゅ
ちゃー
う はなし
「モアイ」ん言しぇー、ちゃー、っ人ぬ 達 ぬ御 話
なーか
ち
い ざか や
ぬ 中 から出じ来ゅーく、 「居酒屋モアイ」や、い はんじょー
い ざか や
ま ちげ
ね
っぺー繁 盛 そーる「居酒屋」んかい間違ー無ーらん うむ
い ざか や
う
思とーいびーたん。ちっ、うぬ「居酒屋」ー、御 ちゃく
なら
ま
まー
むん
い ざか や
客 ぬ並待ちゅるあたい旨さ物出じゃする「居酒屋」 ま ちげ
ね
うむ
やん、間違ー無ーらん思とーいびーたん。 わ
が ち
かんな
い ざか や
我んねー、餓鬼やく、 必 じうぬ「居酒屋モアイ」 い
うむ
かい行きわやるんち、思とーいびーたん。 ー
た
あ
し ぐ
えーじゅー
ほうおうぼく
日ん経っち、後ぬうんじゅめー、仕事する相 中 ん く い
わた
くくる く
ぐ
ん言る名ぬ「居酒屋」ぬ、此ぬ島なかいある筈ん ま ちげ
か
ち
ん、うんぬきとーいびーんどーたい。
く
い ざか や
わ
「うさがみそーれー。 」 しーじゃ方んかえー、しかっ、
ん言ち、話 そーし聞ち、此れー、ちっ「モアイ」 なー
ぐる
かた
あした
モアイでね!」あんし、又「昨日、モアイ行った?」
うむ
」ん言る如っし・・・・。 「うり、食めー。
「明日、 「今日、モアイ行く?」ん言ちゃい、又、 ち
わ
か
はなし
ちむ
言ーにん及ばん、食み物なかい肝清らさる 心 込み、
うれー、 「モアイ」ん言しやいびーん。
い
ー
か
く ば
また
うちなー
めー、食めー、攻撃」する如成来ょーいびーん。
ち
ゃるるましー言葉ぬあいびーん。 い
なさ
此ぬ頃んしぇー、我んにん、たったっ人んかい「食
我んねー、初み聞ち 沖縄ん人ぬ御 話 ぬ 中 なかい、
きょー
ちむ う
心 ぬ一ちやん、我んねー、思とーいびーん。
わ
ちゅ
なさ
ちむぢゅ
化にちーてー、むさっ分かいびらんたん。 うちなー
うち
ちっ、くぬ「肝清らさし」「し情き」ん沖縄ぬ肝
うんにーねー、我んねー、沖縄ぬ歴史、うりから、文
こーげき
びーん。
う はなし
うちなー
か
ちむぢゅ
る頃ぬ御 話 んでーうんぬきやびら。 わ
か
「肝清らさし」「し情き」んかい肝打たっとーい
さ、我んが、九年前に沖縄、暮らし始みた くる
ん言る「食めー、食めー、攻撃」ぬ内なかいある
うむ
うちなー
な
く
ん思、にーうんぬきとーいびーん。 く にんめー
しぇーゑー
らしわやる。又、っちー食、 幸 に成呉り
ん、沖縄口習ーりーる事成、いっぺー有難ー事や わ
か
いしがち
みしぇーいびーく、先生ぬ御蔭に石垣なかい居
わら
ね
かい、うぬ事言ちゃれー、腸ぬくるか笑ーっ無ー 1
んかしばなし
昔 話
わらべ
新垣清松(横浜市)
はじ
ふにんー
る。うぬ 童 ー、初み船見ちぇーいびーんでーやー。 がっこーしー
しゅーがくりょこー
やいびーく、学校生徒ぬまんぐろー、修 学旅行や、 ー
みー
んかし
わ
たーじんじょーこーとーしょーがっこー
うら
ま
一ち目。 昔 、我っ達尋 常 高等 小 学校ぬ裏んか る
ばたき
やし
ーりきさぬ、待ちかんーそーいびーたん。
じ かん な
りょかん
い、ーじ 畠 ぬあいびたん。昼ぬ休み時間成いねー、 はたき
ー
い
ね
くち
や
わらび
ちゃー
いなか
た しま
がっこー
ん無ーらん田舎やいびーたく、他島ぬ学校や、泊
うぬ 畠 んかい入っち、ふぬうっぴそーるーじ折 かかじ
かんこー
やいびーしが、ホテルか旅館、うりから観光バス くる な
、齧 、口じゅくいする嫌な 童 ん 達 が居いびー
まい 所 成とーいびーたん。 なちやし
な
がっこー
むしる む
い
夏休み成いねー、学校かい 蓆 持っち行ちゃびたん。
たん。 ちゃー
しゅーがくりょこーしー
い
わらび
ちゃー
か
ぬく
に
ん言ちあびたく、 童 ん 達 や、食み残ちぇーる し
はる
ほー
か
ぬく
わた
か
くみ
み ぶ
ん す
む
修 学旅行生や、米か味噌、あんし梅干しんでー持
かかじ
い
りょかん
しゅーがくりょこーしー
はじ
しーじゃぬ 達 や、食み残ちぇーるーじ 齧 、 「あ あま
し
じ寝んじゃびたん。旅館ぬ代わいやいびーたさ。
ーじ捨、畠からー放らっとーいびーたさ。 ちゃー
むしるきょーしつ
修 学旅行生が、うぬ 蓆 教 室なかい敷ち、まん
いちゅたーしーねー、 しーじゃぬ 達 が、 「こらー!」
がっこー
しむ
なーびどー ぐ ちか
っちょーる筈やいびーく、学校ぬ下ぬ 鍋 道具使、
か
ゆーばん
むん
びんとー
ちゅく
」ん言ち、腸ぬみー食ど っさみよー、あんし甘さる。
夕飯、すみ物、うりから弁当ん 作 とーいびーた
ーいびーたんやー。
ん。 ー
じちぇ
あま
ね
きょーしつ
でん き
ふしが
ね
教 室んかえー、電気ぬ無ーらんく、星拝、ゆん
実 ー、ーじぇー、上むてー、あんすか甘こー無
に
ーやびらん。
たくしーがちーなー寝んじゃびーたさ。 や
む
わ
やいびーく、嫌なじんぶん持っちょーるしーじゃぬ ちゃー
わらび
ー
ちゃー
かかじ
じ
わらび
ちゃー
ほー
み や
ぬ
く
や、汽車んかい乗いる事やいびたん。
くる
あま
なー
しゅーがくりょこー
き しゃ
達 や、童 ん 達 が上む、なー、ーくる 齧 たる時
ぶん
たーがっこー
我っ達学校ぬ 修 学旅行や、那覇やいびたん。目当 ちか
えき
か なーせん
おー
分に、うぬ 童 ん 達 ー放、甘さる 所 びけーん
やいびーしが、近さる駅ん言しぇー、嘉手納線ぬ大
かかじ
やまえき
わらび
ちゃー
わた
ぬ
腸むげーとーいびーたさ。 しょー わ じゅー はち にん
わ
にち
し じゅー ど
ぐ てー
な
むん
ね
あっ
い
な
ふ ま
にち
ぬ
よー
く
か
あつ
わらび
くん ち ー
ちゃー
ね
な
くすい
ゆた
いびーたさ。 ふ ま ぐー
くすい
おーやまえき
ー
う
普天間宮から大山駅までー、下りーるら小やし
ん無ーらんあく、ーじぇー、宜さる 薬 やいー くん ち ー
あま
ー
なが
く、暑さぬ 童 ん 達 や、根気小ぬ無ーらん成とー
だい成らんあい、五体ん弱たる事ぬあいびーん。 薬 ね
ちゅんじゅん
普天間まぬ 仲 順 びらー、長さるら小やいびー
病 かか、四 十 度Cびけーん熱ぬあ、飲だい食 な
い
乗い物ぬ無ーらんく、歩ち行かねー成いびらんたん。
「デング熱」ん言る 昭 和 十 八 年、我んねー、 やんめー
むいー
山駅やいびーしが、盛超行かねー成いびらんたん。
齧 とーいびーたん。あんすく、うぬ 童 ん 達 や、
し
うみ
み
るくにんしー
わらび
ちゃー
びーたん。甘さいびーく、根気小出じとーいびー
なかい、直ぐ海ぬ見ーゆく、六年生ぬ 童 ん 達 や、
たさ。
「万歳」ん言ち、嬉ささびーたん。うぬ海ー、 「東
ばんざい
じ ぶの
いくさゆー
なんぽー
きん む
わ
ち
わ
やんめーむん
き さ
あっ
ちょ
た しま
ん じゃ ま じり ち ばな
わらび
ーき
うみ
わ
はじ
うる
みじら
みじら
ね
こー無ーやびらんたん。
う
あー し
あっ
ち
なー、 くたん、 泡瀬から歩ち来ょーいびーく、
はなしー
やんばるぶに
んー
うみ
ま ー
ん言ち、 驚 ちゃんぬ 話 小ぬあいびーん。
ちゃー
我んねー、ペルー、見ちょーいびーく、 珍 し
見ち、 「あきさみよー、海んかい 桶 ぬ浮ちょーさ。 」 うる
わらび
ーいびーたさ。
をーれー
かーさびらんたん。 美 里 間切知花ぬ 童 ぬ、初み海 んー
ち
くすい
二ち目。昔 ん人ー、他島んかいぬ往来や、あんす
ーきー
うちなーしま
汽車ぬ来ゅーく、 童 ん 達 や、 驚 ち、 珍 さそ
ーじぇー、 病 者ぬ 薬 やいびーたさ。
い
よ じ かん
ょーいびーたさ。
はじ
まんかい 蚊 ぬ、いっぺー居たる筈やいびーん。 んかし
たー
たーない
がじゃん
みー
ひがし
我っ達や、四時間びけーんし沖縄島くんちっち歩ち
あんし、又、我っ達 隣 んかい、くむいぬあたく、
たー
うめ
シナ海」やいびーん。
から兵隊ぬ、ばい菌持っち来ぇーいびーんでーやー。 また
うっ
かい
うぬ時分ー、 戦 世やいびーたく、えーん、南方 ーたい
い
んー
ぬー
うび
何処が見ちゃら、何ん覚てーいびらん。
く
やど
うぬ 桶 小ん言しぇー、山原船ぬ事やいびーた
にししんまち
宿ー、西新町やたしが、なー、わさわさっし、が 2
うふ
に
ぶ
んまりぬ多さぬ、寝んだらん。なーちゃー、にーぶい ま ー
あっ
わ
い
な
かーぶいっし、何処が歩ちょーら分からん成とーいび
う
あ
ま
せりふ
く
踊 ぬ終わ後、待ちかんーそーたる台詞ぬ事や
ーたさ。
いびーん。 す い ぐしくみぐ
くみ い
はじ
なんみん「波の上宮」 、うりから、首里 城 廻たる筈や むるうび
ぬ
むん
しゅーがくりょこー
く ば
わ
ね
ちょー
なまかんげ
いみ
うちなー ぐち
びん
組 踊 ぬ言葉やいびーしが、我んねー、沖縄口ぬ勉 じ まこ
んー
ぐ
い ぢ な
強 そーいびーく、字幕ー、見だん如、意地成、
しが、諸覚てーいびらん。乗い物ぬ無ーらんく、 じ ぶん
ね
ー惚りっし無ーやびらん。
ぐ
せりふ ち
うぬ時分ぬ 修 学旅行や、今 考 ーいねー、夢ぬ如
台詞聞ちゃびたん。
あいびーる。
やいびーしが、諸分かやびらんたん。ちるだいっし無
むる わ
ね
う
終わい
ーやびらん。 じ まくんー
ぶ てー
み
また
ぶ てー
字幕見じーねー、舞台や見ーやびらんたん。又、舞台 んー
わ
見じーねー、ちむえーぬ分かやびらんたん。 じ まく
ぶ てー
みー
まー
うちなー
字幕舞台、目ぐる回いしーがちー、なーん、沖縄 ぐち
びんちょー
な
うむ
口ぬ勉 強 さねー成らんさやーん思やびたん。 わ
ちむくくる
ちた
ち
ちむえーや分かやびらんたしが、肝 心 ぬ伝わっ来、 ー た
ゆ
せりふ
ちゅ
わ
声立詠どーる台詞ん清らさんあい、我んねー、い ちむ う
っぺー肝打たりやびたん い
せりふ
し わざ
おんがく
むる
踊 、台詞、為業、音楽、諸よーんなーよーんなー そーいびーたん。 いみ
なーか
ぐ
わ
あんすく、夢ぬ 中 なかい居る如っし、我んねー、 くく ち な
ー心地成いびたん。 くみい んー
わ
うび
うちなー ぐちぇ
くぬ組 踊 見ち、我んが、覚たる沖縄 口 ー、 「にー ぶいかーぶい」 、 「うんぶいこーぶい」 、うりから、 「ふ
東京スカイツリー
にくーじゅん」 、 「るみかすん」ん言しやいびーた ん。 はじ
くみい
初みぬ組 踊
うちなーぐちゆー
和田晶子(我孫子市)
うび
びんちょー な
おーかわちうち
ちむぐり
沖縄口四ち覚、いっぺー勉 強 成いびたん。 ば す
ちむ
「大川敵討」やいびーしが、肝苦さる場所か、肝 く じゅ
しんち
とーちょー
くみいんー
こくりつげきじょー
ば す
わら
ば す
わさわさーする場所かあいびたしが、笑ゆる場所ん
去年ぬ四月に、東 京 ぬ国立劇 場 かい、組 踊 見 い
じーが行ちゃびたん。 おーかわちうち
あ、いっぺーーりきさいびーたん。 くみい
く
「大川敵討」ん言る組 踊 やいびーたん。 わ
はじ
んー
うらしー
こくりつげきじょー
くりからぬ事やいびーしが、浦添ぬ「国立劇 場 おき
ちむ
くみいんー
ぶ
うむ
我んねー、初み見じゅしやく、肝わさみちそー
なわ」かい行じ、組 踊 見じ欲さん思やびたん。
いびーたん。
「国立劇 場 おきなわ」んかえー、字幕出じゃする備
じ まく
こくりつげきじょー
まく
あ
じーうてー
はじ
たちかた
ち
幕ぬ上が、地 謡 ぬ始ま、立方ぬ出じ来ゃー
わえー、あいびーがやーたい。 う
びたん。
終わい
たちかた
ち
立方ー、よーんなーよーんなー出じっ来、よーんな いはじ
会報に出てきた語句の説明
ーよーんなー 踊 始みやびたん。 ちゅ
ちん
しがた
い
し わざ
むる
ちむくくる
あんし清らさいびーたる。衣か 姿 、踊 、為業、諸 ちゅ
わ
・肝 心 :心。心を強めて言う語。
み
いっぺー清らさいびーたく、我んねー、あったに見
・うりから:それから。 3
すな
・∼:で。主に動作の行われる場所を、ときにそ
・ちゃっさん:いくらでも。 まー
の時間を示す。
むん
・旨さ物:うまい物。
・あんし: (接続)そうして。そして。
・っちー:ご馳走。
・いきらさん:少ない。僅かである。
・肝清らさん:心が優しい。
ちむぢゅ
な
なさ
・いきらく成いびたん:少なくなりました。
・し情き:情。思いやり。
・やいびーしが:ですが。
・たった:次第に。
・∼んでー:など。
・言ーにん及ばん:言うまでもない。もちろん。
うゆ
くめ
かた
・細ーきゆん:つつましくする。細かく注意を払う。
・しーじゃ方:年上の方。
・∼なかい:の。の中に。
・うさがゆん:召し上がる。
・いっぺー:たいそう。非常に。
・うさがみそーれー:お召し上がりください。
・にー:ありがたく思うこと。感謝すること。
・ーじ:砂糖きび。
・うんぬきゆん:申し上げる。目上に言うことの敬語。
・ふ:せたけ。せい。
・さ:さて。
・ふぬうっぴそーる:せたけの大きさをしている。
・うんにーに:そのおりに。その時に。
・ 齧 ゆん:かじる。
・うんにーねー:その時には。
・口じゅくい:何か少し食べて食欲をそらすこと。
・∼ちーてー:ついては。
・いちゅたー:ちょっと。しばらく。
・むさっ:毛頭。少しも。
・あびゆん:叫ぶ。大声で呼ぶ。
・るまさん:不思議である。
・ー放ゆん:追い払う。追っぱらう。
かかじ
くち
ほー
く ば
・るましー言葉:不思議なことば。
・あきさみよー:あれえっ。きゃあっ。
い
わた
・∼ん言ちゃい:と言ったり。
・腸ぬみー:腹一杯。 ー
い
・∼ん言ち:と言って。
・上む:上の方。
・ちっ:きつく。強く。しっかりと。きっと。
・あんすか:それほど。
・ちゃー:いつも。常に。
・じんぶん:知恵。
・あたい:くらい。ほど。
・ーくる:大よそ。大方。
が ち
・餓鬼:食いしん坊。食をむさぼる者。
・∼びけーん:ばかり。
あ
・後ぬうんじゅめー:あげくの果ては。 わた
・あんすく:それだから。だから。
わら
わた
・腸ぬくるか笑ゆん:腹を抱える。
・腸むげーゆん:腹が煮えくり返る。非常に立腹する。
わら
「しちりーり笑ゆん」も腹を抱えて笑う。
・くむい:池。
・ちむえー:意味。わけ。
・ま:そこ。
・しかっ:しかっと。ちゃんと。
・まんぐる:ころ。おおよその時を示す。
く
ぐ
・此ぬ如っし:このようにして。
・ーりきさん:面白い。楽しい。
ちむ う
ま
・肝打たりゆん:感動する。 く
・待ちかんー:待ちかねる事。
がた
むん
・暮らし方:暮らし方。生計。
・すみ物:朝飯。
・やーさん:ひもじい。空腹である。
・ゆんたく:おしゃべり。
・やーさしぇー居らんがやー:お腹をすかしていない
・∼がちー:ながら。つつ。 み や
・目当:目当て。目標。
かねぇ。 4
事務局から
・ら:坂。 ちゅんじゅん
ちゅんじゅん
遠くは、石垣市から大阪生まれの澤岻弥生さんが、
・ 仲 順 びら: 仲 順 の坂。 うっ
素晴らしいお話を送ってくださいました。洞察力のあ
・嬉ささびーん:喜びます。
る方で、毎回私が気付かない話題を書いていただいて
・くんちゆん:横切る。
おります。失敗談を楽しく読ませていただきました。
・くたんゆん:くたびれる。疲れる。
次は何が出てくるか楽しみにしております。この文は
・わさわさすん:がやがやする。
面白いので、沖縄の勉強会の席で、音読の教材として
・がんまり:いたずら。
使ってみました。
・なーちゃ:翌日。
久しぶりに新垣清松さんからも楽しい思い出話を
・にーぶいかーぶい:しきりに眠気がさすさま。
いただきました。私は田舎出身ですから、新垣さんの
ちむ
・肝わさみち:胸騒ぎ。心が落ち着かないこと。
昔話はよく分かります。実は、私も幼少のころ、人の
・よーんなー:ゆっくり。
畑へ入ってちょっと失敬して砂糖きびをかじったこ
・あったに:にわかに、不意に。
とがあります。そのことを思い出しながら、編集しま
み
ぶ
した。ほんとにありがとうございます。
・見ー惚りすん:ほれぼれと見る。
和田晶子さんの文は、ほとんど添削はしておりませ
・ちるだい:失望。落胆。 みー
うちなー
ちゅ
ん。和田さんと同年代の若い方々は、沖縄ん人でも、
まー
・目ぐる回い:目をきょろきょろさせて見回すこと。
このくらい書ける人は、少ないと思います。ほんとに
・なーん:もっと。さらに。
ありがたく思っております。組踊の台詞は、教室では、
・ー:よい。
まだ取り上げて勉強しておりませんが、一生懸命に唱
くく ち
・ー心地:いい気持ち。
えを聞いたのですね。実は、私も勉強不足で、組踊の
・うんぶいこーぶい:首を前後左右に曲げるさま。こ
唱えを全部分かるわけではありません。これから一緒 に勉強しましょうね。
っくり。
今回の写真は、沖縄へ出かけたとき、首里城まで足
・ふにくーじゅん:舟をこぐ。
を伸ばして守礼門を撮ってきました。
・るみかすん:まどろむ。うとうと寝る。
また、東京スカイツリーは、私が生まれ育ったフィリ
ちむ
・肝わさわさーすん: (楽しいことで)心が浮き立つ。
ピン・ミンダナオ島から広島大学大学院へ留学中の女 性と都内見物をした時に撮ったものです。彼女は、ミ
*本文では、語句は活用されているのもありますので、ここに示しました語
ンダナオ国際大学に在籍していた時の私の里子でし
句とは必ずしも一致しておりません。
た。トップで卒業して日本へ留学できました。 この会報を音読などの教材として使用される方が おられましたら、事務局へ連絡くださいませ。会報を
参考文献
増刷して差し上げたいと思います。 この会報は、 「うちなーぐち」にご関心があれば、
・沖縄語辞典「国立国語研究所」
会員以外の方でも投稿できます。
・沖縄語辞典 内間直仁・野原三義 編著
原稿は趣旨を変えないで、手直しをする場合がありま
・Okinawan-English Wordbook Mitsugu Sakihara
すので、ご理解を賜りますようお願いします。そして
「University of Hawaii Press」
大変恐縮ですが、原稿料はお支払いできませんので、
・広辞苑「岩波書店」
会報を寄贈して薄謝に代えさせていただきます。
・新公用文用字用語例集
國吉(眞)
「内閣総理大臣官房総務課監修」 5